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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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再会-3

 この日、一人の男が城南刑務所から刑期を終え出所する。
 「もう二度と戻って来るなよ?」
所員が言葉をかける。男は模範囚として当初の服役期間よりも短縮されて出所する運びとなった。
 「飯に困ったらまた世話になりにくるから宜しくな?」
所員に背中を向けたまま手を振る。そして重い重い扉は閉じられた。
 「シャバの空気も変わんねーなぁ。大して美味くもないぜ。」
とは言いながらも気持ち良さそうに大きく吸い込んだ。その息をゆっくりはき出すと久しく遠ざかっていた「下界」の景色が目に映る。
 「こんなもんか…。まぁ期待はしてねーけどな。」
出迎えは一人もいない。家族の誰か、旧友…誰か一人ぐらいは出迎えに来てくれるのではないかと微かに期待はしていたが、自分の出所を待っていてくれる人間は誰もいなかった。
 その時だった。人間の気配を感じた。真横の下に視線を向けると、まるで隠れるようにしゃがんで小さく丸まっている女の姿が見えた。
 「ハロ〜♪」
ニコニコ笑って手を振っている。男は嫌そうな顔をしながら溜息をつく。
 「オマエかよ…。」
その女は若菜であった。若菜は立ち上がった。
 「何よ?きっと誰もお出迎え来てくれなそうだから可哀想だと思って来てやったんじゃないのぉ。こんな美人が♪」
ウィンクしながら戯ける若菜。
 「オマエに出迎えてもらうぐらいなら誰もいねー方がマシなんだよ。」
 「あー!せっかくお出迎え来てあげたのに何でそんな憎まれ口叩くのぉ〜、和ちゃん!」
 「!?お、オマエに和ちゃん呼ばわりされる覚えはねーし!!」
和ちゃん…、喜多和典であった。高田らと結成していたレイプ集団、R4のメンバーで、幼少時代の田口徹を可愛がっていたメンバーの一人だ。しかし成年し事件を起こした田口に裏切られ牢屋の中にぶち込まれた男であった。田口は服役中の喜多を釈放しろと要求。監視として護送に同行していた当時皆川静香のフィアンセであった角田俊介を拉致し人質にし静香を呼び出し、俊介の目の前で静香を集団レイプ。それを助けようとした若菜だが足が竦み田口に狙撃された所を静香が身を挺して銃弾を受け若菜を救った代わりに命を落とした。その混乱の中、田口は逃走し、逃げ遅れた喜多は再逮捕される事になったのだ。田口は元々喜多などどうでもよかったのだ。静香をおびき寄せる道具でしかなかったのだ。それに気付いた時、喜多は田口に裏切られたと知ったのであった。
 事情聴取も含めて若菜は何度か服役中の喜多に会いに来た事がある。田口事件が解決した後は、若菜自らが服役していた事もありその足も遠のいたが、喜多の出所の連絡を聞き会いに来たのであった。


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