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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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錆びぬ“カン”-9

 若菜は何事も無かったかのようにすぐ前を向く。
 「レイプ被害女性の供述からも、中野と内村の死に気付いた犯人達が動揺しすぐに逃げたという報告があるように殺人に関しては暴力団の抗争や怨恨の可能性はないと考えられます。ただ女性をレイプする目的の為に男性を襲撃したとみて間違いないでしょう。レイプには慣れている様子が伺えるので、まずは被害女性の体に付着した体液を採取して過去のレイプ犯罪者との照合を行う事が必要ですが、それを打診するのは被害者の心情を考え、女性の捜査員にして下さい。出来ればさっきまで事情聴取をしていた我々の中垣結衣と石黒さとみにお願いします。そして犯人を見極める意味で重要なのが犯人は近隣に住む者なのか、もしくは例のレイプツアーのように県外から来た人間なのかです。水島海岸付近に設置されている防犯カメラの映像を解析し、2人組の男の姿が映ってないかどうかの確認が必要です。特に宿泊施設の防犯カメラに映っているかいないかをまずは調べて下さい。次にコンビニや街角に防犯カメラがあればその映像を押さえて解析して下さい。もし映っているならその姿からある程度は近隣住みか否かは予想がつきますので。それともちろん聞き込みは行って下さい。」 そこで中垣結衣が発言する。
 「先ほどレイプ被害者である2人に話を聞いた中で、被害者達は砂浜で花火をしてから岩場に移り性行為に及んだとの事でしたが、花火をしに砂浜に入る直前に2人組の男に殺害された中山と内村とともに『男2人で淋しい、ホモじゃないか』との言葉を聞こえよがしに言ったそうです。もしかしたらそれで怒りを買い被害に遭ったのかも知れないと。」
 「それ、本当!?顔とか着衣とか覚えてないの??」
 「夕暮れで顔ははっきりと覚えてないとの事でした。彼女らはちょっと弱々しい男にそう言う言葉を吐くのは日常的にしていたそうで、何気なく馬鹿にした為にさほど気にもしていなかったとの事で、着衣も両方ジーンズを履いていたような気がすると言う以外は覚えていないそうでした。体格にしても普通だったような気がするけど、犯人の力はかなり強かったと話していました。」
 「そう…。でもそれは有力な情報ね。犯行当日、特に夕方あたりに水島海岸付近で怪しい2人組の男を見なかったかの聞き込みはしっかりして下さい。犯人は恐らくその時刻に獲物を物色してたに違いないわね。たまたま犯人を怒らせるような言葉を吐いた被害者は目をつけられたのね。まずは初動捜査として防犯カメラの解析と目撃情報の聞き込み、そして被害者が暴言を吐いた時にその2人組の男がどこにいたのか被害者から聞き出して物証を集めて下さい。」
捜査員達は全員メモを取り真剣に若菜の言葉を聞いていた。


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