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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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錆びぬ“カン”-7

 龍酷会の事務所の門を出る若菜とマギー。事務所周りのお堀を見て若菜が言った。
 「あのお堀の中、無許可で鰐を放してるんだよ?」
マギーは目が飛び出しそうなぐらいに驚く。
 「わ、鰐!?」
 「うん。落ちたらひとたまりもないわ。噂では今まで侵入しようとした奴らが3人程落ちたっていう話…」
 「洒落になんないですね…。違法ですよね?」
 「知らなぁ〜い。」
 「…」
あまり興味がないらしい。若菜は鼻歌を歌いながら窓の外の風景を眺めている。
 「あんたのあんな緊張する姿、初めて見たわ♪」
 「だってヤクザですよね?普通緊張しません?」
 「田口徹のほうがもっと恐かったわよ?」
 「田口徹…」
史上希に見る凶悪犯、田口徹。その男と真っ向から勝負して勝利した上原若菜だからこその言葉かも知れない。さらっと言っているがその恐怖は半端なものではなかったのは確かだ。その凶悪犯を叩きのめした若菜はやはり大きな存在であると改めて思った。
 「私、あまり人と馴れ合うのが好きじゃないんです。だから、確かに、確かにビビりました、さっきは。だから動揺した事、誰にも言わないで下さい…。」
 「いいわよ?言わないであげる。」
ニヤッと笑う若菜。
 「…交換条件ですか…?」
黙っててやるから、その代わり…的な悪戯っぽい笑みに見えた。
 「まー、色々あるだろうけど一人で悩まず相談しなよ?」
 「へ…?は、はい…」
若菜は今度はニコッと笑った。それ以上の事を求めて来る事はなかった。若菜の言葉に喜びを感じた。あまり感情が動く事のないマギーだが、正直言って嬉しかった。若菜には不思議な魅力がある。それは大きな大きな壁を乗り越えて来たからこそ言葉では言い現せない魅力があるのだと思った。
 (確かに私はまだまだ小娘かも知れないな…)
負けを認める事が大嫌いなマギーが素直に負けを認めたのであった。
 マギーが運転する面パトは水島海岸殺人事件本部が設置された御洗警察署に向かう。
 「マギーって運転上手いんだね、意外に。」
 「そうですか?別に安全運転してるだけですけど…。」
 「止まるとこは止まる、危ないと思ったら前もって減速する、法定速度は守る…、そうゆー事がきっちり出来る人が運転上手いって言うのよ?カーブを高速で曲がれるとかドリフト出来るとか、そーゆーのが上手いとは言わないの。ま、私は短気だからすぐ飛ばしちゃうけどね!」
 「ダメじゃないですかぁ〜。」
 「内緒だけどね、この間スピード違反で捕まったばかりなのよ…。捕まって初めて違反者の気持ちが分かるのよね〜。色仕掛けまでして許しを請うたのに全然許してくれなくてさ、怒鳴り散らしてやったわ♪」
 「は、はぁ…(この人、警察官としての自覚が足りないわね…。)」
自慢気に話す若菜に苦笑いを浮かべると、面パトは御洗警察署に到着した。

 


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