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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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錆びぬ“カン”-2

 微妙な雰囲気の中、面パトは郊外に出て左手前方に城のような明らかに周囲から浮いている建物が見えた。近付くにつれ、逆に近付いてはいけない嫌な感情を抱かせるその風貌にマギーは緊張を覚えた。
 「あれですか??」
 「そう。」
まだお怒りのようだ。若菜は素っ気なく答えた。
 「(お、大人げない人ねっ…)ほ、本当に入るんですか…?」
それまでそっぽを向いていた若菜が急に振り返り人を小馬鹿にしたような笑みを浮かべて言った。
 「ビビッてんの〜??」
マギーは殺意を覚えたが感情を押し殺して平静を保つ。
 「いいえ。分かりました。入ります。」
マギーは左折して事務所の方に曲がる。やがて重厚な門の前に到着する。マギーの右手にモニターがある。マギーは窓を開けた。マギーが言葉を発するよりも前に身を乗り出した若菜がモニターに向かって叫ぶ。
 「来たよ豪ちゃん!開けて〜!!」
すると若い男の声が返って来た。
 「今開けます。お待ち下さい。」
するとゆっくりと門が開く。少し車を前進させると門は閉じられた。目の前には開閉式の橋がある。その橋がゆっくりと下がり門と事務所を繋ぎ合わせた。
 「徹底してますね。これじゃ忍び込もうとしても無理ですね。」 
 「まー誰に怨みを買うか分からないし、敵は多そうだからねー。」
マギーが橋を渡り終えるのを待つと橋は再び上昇した。
 「逃げようったって逃げられないわよ?マギーちゃん♪」
まさに退路を断たれた状態だ。悔しいが若菜がいなければ恐怖に押し潰されそうだ。逆に恐怖など微塵にも感じていない若菜が不思議で仕方ない。車を降りると屈強な2人の男を引き連れて50歳前後の独特の雰囲気がある男が歩み寄って来た。
 「豪ちゃん、会いたかったよ♪」
かなりの強面だ。まさにヤクザのドンと言ったオーラが漂っている。そんな重鎮に軽く話しかける若菜にいつ怒り出すかと冷や汗を垂らすマギー。しかしその強面が一気に崩れ、自分のパパよりも優しく感じるようなデレデレ笑顔に変わった。
 「相変わらず美人だなぁ、若ちゃんは!」
 (わ、若ちゃん!?ヤッてる…、1回ぐらいは絶対にヤッてる!!)
ヤクザのドンと刑事が豪ちゃん若ちゃんと呼び合う関係にそんな疑いの目を向けずにはいられなかったマギー。すると権藤は再び強面の表情に戻りマギーに鋭い視線を向けた。マギーの心臓が破れそうなぐらいに鼓動する。汗が額に滲む。身の危険を感じされるオーラに身が竦む。
 「そちらは?」
 「あ、部下のマギー。仲間だから安心して?」
軽く紹介するもマギーは体が動かない。
 「小娘か。刑事ってより風俗嬢みたいだな。」
その言葉にイラっとする事さえ出来なかった。気付くと
 「スミマスン…」
と口走っていた自分が情けなくも思わない程の恐怖に襲われていた。 
 「まぁ中に入りなよ若ちゃん♪色々話したい事あるかるさぁ♪」
 「うん。お邪魔しま〜す。」
まるで友達の家に遊びに来たような様子の若菜の後ろにピタリとついて事務所の中に入るマギーの足は震えていた。


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