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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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錆びぬ“カン”-10

 そして思い出したかのようにさとみが発言する。
 「あ!あと犯人は被害者女性を口癖のようにビッチ呼ばわりしてたそうです。2人をビッチと呼んでたまらなそうにしていたそうなんで、もしかしたらそういう男を見下したりする、いわゆる嫌な女を手に掛けて快楽を満たす性癖があるのかも知れません。」
若菜は少し沈黙した後に言った。
 「レイプ犯と言うのは大抵同じようなタイプの女性を選ぶ傾向があります。清純系が好きなレイプ犯人は派手な女は狙わない、鼻につく女をレイプする事が好きなレイプ犯は素直でいい子は狙わない。無差別というのはごく稀なんです。あの湯島武史はおとり捜査でわざと痴漢を誘発するような姿をして続々と逮捕者を出した女刑事を手に掛けたり、住人に迷惑をかけていたレディースらを手に掛けたり、悪の中にもどこか正義を感じるようなところも見られました。俗に言う素直でいい子で世の中に何の害も与えていない女性は決して狙わなかった。田口徹の場合は警察に以上なまでの憎悪を抱いていた為、女性警察を狙った傍ら、当時の警視総監の娘を拉致してみたり、目的の為なら皇室の女性でさえも手に掛ける、極めて稀な極悪人だった。田口のようにあれもこれもと言うのは本当に稀なんです。普通は湯島武史のように狙う女性に一貫性を持ってるものなんです。それで今回の場合、被害者女性をビッチと呼んで快楽を得ていた事を考えれば犯人は女性に騙されたとか、そういう嫌な経験を持つ人物だと推測出来ます。素直ないい子にビッチと呼んでもピンと来ませんよね?ビッチと呼んで快楽を感じるのはやっぱ今回みたいに風俗嬢であったり水商売…例えばキャバ嬢だったり、平気で男を欺くずるい女であったりですよね?だから今回の犯人はそういうビッチと呼ぶに相応しい女性をターゲットにしてる事はほぼ間違いないでしょう。金田と近藤には県警本部に戻って貰ってレイプ事件の調書を調べてもらいビッチと言うキーワードが出てくる事件を探して貰います。もしヒットすれば犯人は県外ではなく県内に住む人間の可能性がかなり大きくなるし、捜査の幅もグンと狭まりますから。いいわね?」
 「はい!」
力強く返事した2人。レイプ事件の第一人者の若菜の言葉は全捜査員を唸らせるのであった。
 「では中垣と石黒は引き続き被害者女性の事情聴取を、御洗署の皆様には防犯カメラの回収と解析、物証探し、目撃情報を。金田と近藤は県警本部に。私とマギーと鑑識の方は遺体安置所に行き遺体を調べさせていただきます。では捜査を再開して下さい。」
 「了解!」
捜査員達は一斉にそれぞれの捜査に向かって行った。
 「レイプ犯は絶対に許さない…。」
若菜はふとそう呟いたのであった。


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