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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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始動-7

 「どちらも被害女性の証言通り、金属バットで殴られた傷が致命傷となり死に至ったと言う事で間違いないないでしょう。傷跡は一つしかないので、一撃で即死状態になったと思われます。」
 「犯人がこの2人の死に気付いた時の反応はどうだったと聞いてますか?」
 「慌てた様子ですぐ逃走したとの事なので、恐らく初めは殺すつもりはなかったと思われます。男性2人を身動き出来ないような状態にし女性2人に性的暴行を加えるつもりだったのでしょうね。ところが気付いたら死んでいた…、殺害に関しては突発的な事で計画的ではなかったのかと。」
 「そのようね。犯人は暴力沙汰には慣れてないのかもしれないわね。人を殺せる加減を知らない様子だし。慣れた人間ならこれ以上やったら死ぬという加減が分かるはずだし、一撃で死に至らせたって事は恨みでもなさそう。ただレイプがしたいが為に及んだ犯行か…。恐らく素人で前科はなさそうね。ずさんな犯行程なかなか捜査は難しいのよね…」
若菜の言葉に啓吾がまだ顔面蒼白状態で聞いた。
 「何の計画性もないずさんな犯行に及ぶぐらいだから逮捕はそれほど難しくはないんじゃないですか??」
 「いい?日本の警察の検挙率が高かったのは、それまで事件を起こす人間ってのは犯罪を繰り返す事が多かったからよ。指紋とか証拠品、手口などを照合してヒットする確率が高かっただけ。でも現代のように、ごく普通と思われる人らの犯行が多くなる…所謂素人犯罪が多くなると過去のデータに頼る事ができないから、初動の絞り込みが困難になるのよ。国民全員が容疑者みたいなものだからね。今回は被害者女性の中に体液が残ってればそれをDNA鑑定に回して過去のレイプ犯罪で逮捕した人間の情報と照合してヒットすれば逮捕は簡単でしょうけど、違う場合はこの世の中にどれだけ逮捕されていないレイプ犯がいるか考えたらそれこそ根刮ぎ逮捕して鑑定するか余罪を自白させるかしなきゃいけないって事でしょ?それに殺人を犯した素人犯人が当面レイプを控える可能性は大きいし、そうなれば殆ど一般人。一般人一人一人にあなたレイプ殺人しましたかって聞きまわる事なんて出来ないでしょ?だからこの中で犯人を知るのはあの女性被害者2人だけで、いかに彼女らから確かで多くの情報を引き出せるかが鍵なの。我々はこの現場にあるものから犯人逮捕に繋げなきゃならない。犯人は県内に住む者かもしれないし、北海道からたまたま来た者かも知れない。しかも前科がないとしたら途方もない労力と時間を要する事は明らかよね?違う?」
 「は、はい…」
納得したと言うよりは若菜の言葉に圧倒されたと言うべきか。啓吾はそれ以上言葉が出なかった。


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