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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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特殊メイクの実力-1

 さわチンこと小沢有佳と若菜はウマが合った。頻繁にラインや電話で連絡を取り合い、よく食事も共にする。仕事の話のみならずいわゆるガールズトークを楽しめる間柄になっていた。
 そんな中、有佳が県警本部を訪れた時に、若菜はあるお願いをしてみた。仕事とは関係ないプライベートのお願いであった。
 「写真があればできますよ?」
さわチンは朝飯前だと言わんばかりにサラッと答えた。
 「本当!?じゃあお願い!」
 「分かりました。」
有佳と出会ってからどうしてもしたい事があった。迷ったが思い切って頼んでみたところの快諾に若菜は満面の笑みを浮かべた後、ニヤッと笑う。
 その夜、先に帰っていた俊介は一人で若菜の帰りを待っていた。子供や若菜の妹弟は両親に預けていた。夫婦の営みを行う時はいつもそうしていたし、両親も暗黙の了解で快諾していた。
 夜22時を回った頃、若菜はそーっと玄関を開け忍び足でリビングに向かう。中からは俊介の鼾が聞こえた。
 (寝てる寝てる♪予想通り♪)
若菜はニヤケた顔を引き締め無表情になる。そしてドアを開けソファーで寝ている俊介の顔に顔を寄せる。
 「しゅん…すけ…」
何故か薄気味悪い声を囁く若菜。微妙に反応したが起きるまでには至らなかった。
 「しゅん…すけ…、しゅん…すけ…」
次第に眠りを妨げられた時に浮かぶ不快感を現したような表情を浮かべる。そしてゆっくりと瞼が開く。
 「ん…?」
ぼやけた寝ぼけ眼は人の顔の輪郭っぽいものを捉えた。ゆっくりと焦点が合っていく。全ての輪郭を認識し、目の前の顔を見て驚くまで5秒もかかったのは有り得ない顔が目の前にあったからだ。
 「うわっ…!!」
恐怖で体が動かなかった。表情は完全に怯えていた。体も震えている。もしかして漏らしてしまったかも知れない。非現実的であろう事が現実として起こっていた。
 「しゅんすけ…」
全身に鳥肌が立つ。俊介は顎をガクガクさせながらある名前を口にした。
 「し、静香…!?」
静香とはそう、皆川静香。元婚約者である。田口の銃弾に倒れ若菜の腕の中でその人生を終えた、いつまでも忘れられない大切な人だ。その静香が目の前に現れ混乱した俊介にはこれが夢か現実か判断する事も忘れてしまっていたのであった。


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