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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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NFP-7

 次第に怒りが顔に現れてきた若菜。何とか鎮めようと務めながら最後まで確認する。梶原は若菜が全てに目を通すまでそのまま立って待っていた。
 「犯人逮捕に至った1万件の場合、恐らく興味本位で犯行に及んだ者や、何の考えもなしに自分の欲望を抑えられずに犯行に及んだ無鉄砲型犯行が殆どでしょう。未解決事件の場合、用意周到に計画を練り犯行に及んでいると思われりわね。恐らくレイプツアーと称して犯行に及んでいる者達の首謀者は警察の動きを把握し、こちらに来て現地調査もしている事でしょう。だからこの未解決事件の2万件の捜査は確かに難航するはずだわ。でも私が思うに、その2万件の犯人は必ずしも2万人いるとは限らない。きっと2度3度と繰り返し犯行に及んでるはず。だから犯人自体は半分…もしかしたらその半分にまで絞り込めるかもね。未解決事件を少しでも解決に導けば抑止効果で事件は減るだろうし、過去1年間に絞って未解決事件を徹底的に捜査しましょう。」
梶原が不思議そうな顔で聞いた。
 「なぜ1年間に絞るのですか?」
 「いいですか?捕まっていなく、繰り返してるとしたら過去1年間の未解決事件の犯人を捕まえ、もしその犯人が100件の犯行を繰り返していたら??」
 「あ、そうか!2万件を1件ずつ当たるよりも効率いいですよね。」
 「そう言う事!1件解決すれば未解決事件が1万9900件に減るって事。捕まらず味を占めた犯人は必ず今も獲物を追い続けているはず。レイプ犯なんてそんなもんよ。これからはもう好きにはさせないわ?人の人生を滅茶苦茶にする事に悦びを得ている腐った奴らは決して許さない。」
 梶原は引き締まる若菜の表情を見て言った。
 「あなたは凄い人です。噂通りの人だ。私も身を粉にしてあなたの力になれるよう頑張ります。」
手を差し出すと若菜はニコッと笑い握手に答えた。
 若菜は過去1年間の解決済みのレイプ事件も含めたリストに目を通した。
 「名付けて芋蔓式未解決事件解決法、みたいな。芋蔓を引いていけば必ず芋はついてくるものよ。総力戦でその芋蔓を引っこ抜いてやるわ…。」
若菜の見据えた視線に梶原は刑事魂が揺さぶられたのであった。


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