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特命捜査対策室長 上原若菜
【レイプ 官能小説】

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第0章 FROM LADY GUN-6

  「で、何でしょうか??」
もっとその話をしたかったのにな的な雰囲気を出しながら答えた。
 「ねぇ、本部長って佐藤幸一さんじゃない??」
 「え?ええ…。それが何か…」
若菜はニヤッとしながら言った。
 「私ね、ここに転属になる時ね、本部長の名前を聞いてドキドキしたの。さとうこういちって…。佐藤浩市みたいな人だったらどうしよ〜ってさぁ!どんな難解な事件預けられてももうドキドキしてついつい引き受けちゃうかもって!」
 「は、はぁ…(一体何の話なの…??)」
怪訝そうな表情を浮かべる結衣などお構いなしに目をキラキラさせながら言葉を並べた。
 「佐藤浩市みたいな本部長に、飲みに誘われて酔ったらもしかして抱かれてもいいって思っちゃうかも〜って!ヤダ、何言ってんのよぅ!!」
一人で話して一人で照れて結衣の体を叩く。
 「わ、私は何も言ってないじゃないですか!?」
 「あ、ゴメンゴメン!でね、楽しみにして来たじゃない?ここに。もうドキドキしながら本部長室に入ったらさぁ、佐藤浩市どころかB作じゃん!!私可笑しくなっちゃってさぁ!」
確かに結衣も初めて見た時には同じ事を思ったが、通常の場合、大抵は胸の内しまっておく事である。若菜はどうしても黙っていられずに誰かにそれを話したかったのだ。その標的が結衣になってしまっただけの話であった。
 「確かに名前通り幸せそうな顔よね。B作、超幸せそうじゃんって思ったらさぁ、もう笑いをこらえるのが大変でさぁ、困ったって話♪」
若菜が言葉を終えてから5秒ほど動きを止めていた結衣。次の言葉を待っていたが若菜はニコニコして見つめてくるだけであった。
 「えっ…?終わりですか??」
 「うん♪」
 「え…?な、何ですか…!?その話をする為に私を呼んだんですか…!?」
 「そうよ?だって誰かに話したかったんだもん。」
あまりの不条理な呼び出しに結衣は生きた伝説など忘れて溜息をついてから言った。
 「私も忙しいんです!そんな下らない話でいちいち呼び出さないで貰えます!?」
自分が黙っていられない程面白いと思っていた話を下らないと一喝され衝撃を受けた若菜は表情も動きも止まってしまった。ツカツカと早足で肩を吊らせながら帰って行く結衣の背中を呆然と見つめていた。
 「ハッ…!?」
我に返った若菜はたくさんの目が自分に向いてる事に気づく。たくさんの目と若菜の目は同時に視線を外した。
 (ジェネレーションギャップってこの事かな…。ヤダ…、私この中でやっていけるのかしら…)
そう本気で落ち込んだ若菜であった。


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