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エロ恐怖新聞〜1回読んだら100日の命が縮みます
【フェチ/マニア 官能小説】

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幼なじみ 橘美咲・中編-2


 楽屋口で、明日香が美咲のマネージャーさんを呼び出すと、マネージャーさんはすぐに招き入れてくれた。
 マネージャーさんは谷村さんという若くてきれいな人で、明日香とは顔見知りらしい。
 廊下を歩きながら、
「ふうん、あなたが明日香ちゃんのお兄さんで、美咲の幼なじみの祐ちゃんか」
 と、俺を見る。

 ううっ、谷村さんっていいよなぁ。こんなお姉さんに手取り足取り教えてもらってドーテーを捨てたい。スカートの下は、どんなパンティを穿いてるんだろう?
 そんな俺の心の中を見透かしたのか、明日香が俺の足を踏んづけた。

「痛っ!」
「鼻の下!」

 ったく、俺の妹は妄想もさせてくれない。自分は妄想だらけでオナニーばかりしてるくせに。
 テレビで顔を見るミュージシャンの方々とすれ違いながら歩いていくと、美咲の楽屋前にたどりついた。ドアの横に『橘美咲様』と表示されている。デビュー一年で、一人部屋をもらえるとはたいしたものだ。

「じゃあ、私は打ち合わせがあるから、明日香ちゃん、あとはよろしくね」

 踵を返して歩いていく谷村さんに強姦計画のことを伝えようと思ったが、どう説明していいかわからなくて、やめてしまった。

「美咲ちゃん、明日香だけど」

 明日香が楽屋のドアをノックした。
 返事をする美咲の声と小走りでやって来る足音が聞こえる。
 ドアが開くと、可愛い白のワンピースを着た美咲が現れた。

「明日香ちゃん、待ってたよ〜。ずっと心細かった〜」

 そう言って、明日香に抱きつく美咲。
 以前、明日香に聞いたことがあるが、本番前の美咲はすごく緊張していて、明日香が緊張をほぐす役割をするらしい。
 こういう所はフツーの女の子だ。
 FカップのおっぱいがAカップの明日香のおっぱいに当たっている。
 すると、美咲と目が合った。

「祐ちゃん……!!」

 慌てて抱きつくのをやめて、明日香から離れる。

「こいつ、美咲ちゃんに会いたそうだったから連れてきた」

 そんなんじゃねえって。ほんとに明日香はロクなことを言わない。
 美咲は大きな目で、驚いたように俺を見ていた。

「来てくれたの?」
「まあな」
「武田君とアキバに行くのは?」
「断ってきた」

 美咲の顔がほころんだ。嬉しくて今にも泣きそうな感じだ。
 ……どういうことだよ? そんな顔、見せられたら勘違いしちゃうじゃねえか。
 明日香が呆れたような顔で言った。

「今日はあたし、いらないみたいだね。お邪魔虫の妹は退散するわ」
「おい、何だよ、それ?」

 それじゃあ、俺たちがつき合ってるみたいじゃないか、と言いそうになるのを慌てて止めた。

「美咲ちゃん、この男に襲われないように気をつけてね。こいつ、エッチなことしか考えてないから」

 それはお前もだろう! とツッ込もうと思ったが、明日香は手を振って行ってしまった。
 楽屋口に俺たちふたりが残される。
 美咲も何かリアクションをしてくれればいいんだけど、それがないから、すごく気まずい。
 美咲がやっと口を開いた。

「楽屋、入らない? 私、本番前すごく緊張するから、いつも明日香ちゃんに助けてもらってるの。今日は祐ちゃんに頼もうかな」

 美咲を助けるなんて出来ないと思ったが、強姦計画のことがあるから留まった。ずっと、いっしょにいれば守ってやれる。
 その時、背後から声が聞こえた。

「美咲ちゃん、そいつ、誰?」

 振り返ると、ネットでウワサのあいつがいた。
 美咲の処女を奪ったというJ事務所の山崎和哉だ。
 男の俺でも見惚れるような端正な顔立ちをしている。背も高くてスタイルも良くて、こいつと並ぶと、俺ってやっぱ一般人だよなぁって思ってしまう。

「山崎さん、おはようございます。この人は、私の幼なじみの小林祐介君です」

 美咲が返事をした。
 山崎は「ふうん」と言って冷たい目で俺を見下ろすと、会話を続けた。

「美咲ちゃん、君が見たがってたストーンズのライブ映像、手に入れたんだけど、俺の楽屋に見に来ない?」
「あ、ありがとうございます。でも、今は本番前だし…」
「大丈夫だって。美咲ちゃんの出番は最後の方だろう? せっかく美咲ちゃんのために探したんだけどな」
「……じゃあ、ちょっとだけ」

 美咲は先輩の山崎を待たせてはまずいと思ったのか、小走りで楽屋のテーブルに行き、マネージャーの谷口さんに、山崎の楽屋に行くという伝言メモを書き始めた。
 芸能界は上下関係がうるさくて、山崎が所属しているJ事務所の力は絶大だと言われているから、かなり気を遣っているようだ。そんな美咲を見ていると、すっかり大人の世界にいるんだな〜と思ってしまう。
 すると、山崎が俺を見てため息をついた。

「君、いつまでここにいるの? 一般人が当たり前のように楽屋にいられちゃ困るんだよな」

 何かこいつ、ムカつく。言ってることは正しいんだろうけど、もう少し言い方があるだろうに。山崎は性格が悪いって、ネットの掲示板に書き込んでやろうか。

「すみません、お待たせしました」

 メモを書き終えた美咲はドア口の山崎の方に走ってきた。
 すれ違いざま、俺を見て、ごめんという顔をする。
 別に俺なんかに気を遣う必要はないのに。
 美咲と山崎は話をしながら歩いていった。
 美咲の表情や態度を見る限り、ふたりが恋人同士って感じはしない。
 だが、美咲の事務所は弱小だからJ事務所との力関係で、いいようにされているじゃないかと思ってしまう。
 たとえば、ネットでウワサされているように、山崎のチ×コの餌食になってるとか……。これから山崎の楽屋に連れ込まれて、チ×コをしゃぶらされるんじゃないか、とか……。



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