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年下カレシ
【女性向け 官能小説】

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出会い-8

幸雄はさっきまでのほろ酔いの表情が一変して、真面目な面持ちになる。
彼はしばらく黙った後、静かに言った。

「俺は正直、まだ結婚なんて考えられないな。
結婚にメリットが感じられないし。今は仕事が忙しいしさ。
周りが結婚してるのがそんなに気になる?
周りに流されなくても、俺たちは俺たちのペースでいいんじゃない?」

幸雄は自分と結婚する気はない。
彼にそう言われた時、奈々子は全てが終わったと思った。

幸雄はメールが来たのか、スマートフォンを触りだした。
一通りの動作を終えると、幸雄は続けた。

「・・・まあ、奈々子がどうしてもって言うならさ、同棲なら考えてあげてもいいよ。」

(何それ?
同棲しようならまだ、良かったのに。
考えてあげるって・・・?)

彼の口癖は、『奈々子は、俺がいないと何にもできない。』だった。
いつも上から目線の彼に、奈々子は嫌気を刺していたのを思い出す。

もし素直に、『じゃあ同棲の事考えてね。』って言ったって
いつもみたいに、結局ははぐらかして終わりになるな。と
奈々子は感づいた。

彼女は頭の中で、自分の考えをグルグルと巡らせる。


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