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年下カレシ
【女性向け 官能小説】

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出会い-12

彼に言われた通り、いつの間にか奈々子の涙は止まっていた。
彼女は青年に腕を掴まれた時から、涙が溢れてこないことに気がつく。
さっきまであんなに絶望のどん底にいたのに、奈々子はその事を忘れていた。

すると青年はぎゅっと奈々子を抱きしめてきた。

「お姉さん。」

奈々子はパニックになる。ほろ酔いの気分が、一気に醒めたような気がした。

(何、この状況・・・?何これ・・・もしかしてナンパってやつ?)

「ちょっ・・ちょっと離して!!!ナンパならやめてよっ!」

「違うよ、ナンパじゃなくて本気。俺、お姉さんに一目惚れしちゃった。」

青年は続ける。

「俺なら、お姉さんを泣かせるような事はしないよ?」

突然若い男の子に口説かれて、奈々子は青年をびっくりした表情で見上げた。
すると彼女よりも20センチは背が高いであろう彼が、ニッコリとほほ笑んだ。
恋愛経験の少ない彼女は突然の事態にうろたえてしまう。

「そ・・・そんな、困るよ!」

「ねえ、お姉さん名前教えてよ。」

「・・・奈々子。」

「奈々子さん・・・。」
青年が奈々子の名前を呼ぶと、彼の整った顔が彼女に近づいてきた。


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