投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

あるお伽噺
【ファンタジー 官能小説】

あるお伽噺の最初へ あるお伽噺 58 あるお伽噺 60 あるお伽噺の最後へ

サミュエルの秘密-3

アジトの入口らしきところへ近づくと、
見張りをしている男が槍をこちらに向けて話しかけて来た。

「おめえら、何者だ?わざわざここまで来るとは、命知らずな奴らだな。」

サミュエルは怯むことなく返答する。


「俺の名はサミュエル、お前らの頭、ロイクに話があって来た。」

「・・・話だと?」


見張りの男は、もう一人の男に目くばせをすると、すぐにこちらを向き直した。
もう一人の男は、足早に去って行った。
きっと他の仲間たちに伝えに行ったのだろう。

「おい、女がいるじゃねえか・・・。その女はなんだ?ロイク様に献上でもすんのか?」

ティアラは母を探しに来たと言おうとしたが、サミュエルはそれを制した。


「これは俺の女だ。」

「ふん、いい身分だな。ここに女連れで来るとは・・・おい、女。
せいぜいそいつの傍を離れないことだな。一人になったら血に飢えた狼に喰われるぞ。」


ニタリと気持ちの悪い笑みを浮かべて、男はティアラの方を見た。
今にもこの男は、槍で攻撃してきそうだ。
ずっと槍の矛先がサミュエルに向かっているのに、彼は微動だにしなかった。

暫くすると、先ほど駆けていった男が戻って来た。
見張りの男に耳打ちすると、彼は槍をサミュエルから離した。

「お前とお前、入っていいぞ。」

見張りの男はサミュエルとティアラを指さした。

「残りは帰りな!」

サミュエルは目くばせをして、一緒にいた仲間たちを、
残りの待機している仲間がいる洞窟へと帰るように指示した。

ティアラとサミュエルは非道な盗賊のアジトへと、たった二人だけで足を踏み入れた。


「おっと、その前に・・・おめえらの持っている武器をよこしな。
ここから帰る時に返してやるからよ。・・・ロイク様がいいと言えばな。」

サミュエルは無言でそれに従い、剣とナイフ3本を見張りの男に差し出した。
男は念入りにサミュエルの体をチェックした。
どうやらもう武器は持っていないと確認すると、今度は私の方を見た。


「おめぇもよこしな。」

「私・・・持っていません。」

本当の事を言ったのに、男は信用しなかった。


「ふん、そう言って油断させる気か?虫も殺せねえような面して、
眉ひとつ動かさねぇで、首を掻っ切るかもしれねえ。」


そんな男にサミュエルは冷たく言い放った。


「そんなに信用できねえんだったら、裸にしたらどうだ?」


あるお伽噺の最初へ あるお伽噺 58 あるお伽噺 60 あるお伽噺の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前