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あるお伽噺
【ファンタジー 官能小説】

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滅ぼされた村-7

ティアラが彼女の元へ這い出ようとする前に、彼女は床板を元の位置に戻した。
すっかり隠し穴がそこにあるとわからなくなった瞬間、
轟音と共に扉を破壊して、盗賊たちが家の中に入って来た。

盗賊たちは大声で叫びながら家に侵入してきた。
ティアラの父は妻を後ろに隠し、
彼と長年共にしていた斧で盗賊たちに対抗しようと試みる。

しかし、木こりが盗賊たちの素早い動きに敵うはずもなく、
すぐさま彼の首は勢いよく刎ねられてしまった。
首を失って血吹雪を噴き出している体が、斧と共にドスンと床に崩れ落ちる。


ティアラの母親が悲鳴をあげる。絶叫と共に夫を呼ぶ声が家に響き渡る。


「あなた、あなたーーーー!!!嫌ぁーーーーっ!!!!」


じわじわと床板の隙間から血がしたたり落ちて来る。
どろり・・・とティアラの髪の毛を伝って、彼女の頬が真っ赤に染まる。
鉄の匂いがする。

彼女は必死になって口を押さえる。
漏れ出そうになる悲鳴を必死に堪える。
ガクガクと震えが止まらない。

すると、彼女の頭上からは盗賊たちの話し合う声が聞こえてきた。


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