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調教学園物語
【調教 官能小説】

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〜 金曜日・食事 〜-3

「はぐっ……んぐっ……あぐっ……」

 ムシャ……ムシャ……。

 やがて飼料の勢いが衰え、ついに新しい飼料がふらなくなったのは、この食事が始まってどれくらいたってからだろう? 楽に息ができるようになり、口を開けただけでは飼料が流れ込まなくなり、やがて金盥の底が見える。 

 あと少し……かもしれない。 何でもそうだが、例え勘違いであったにしても、ゴールを意識すれば苦しみはどこかへ霧散する。 私たちはそれぞれが懸命に舌を伸ばし、底に残った飼料をすくった。 大麦を舐め、子葉をついばみ、茎を食む。 底にこびりついた牧草からは、アンモニアのしょっぱい味がした。 あと少しで金盥がピカピカになる時、ふと頭上を見上げれてみる。 こんな風に舐めとる私たちを、B29先輩は見下ろしていた。 いつもは無表情な先輩が、なぜか一瞬哀しそうに見えた。

 一欠けらも余さず平らげたところで、合格を貰えたのだろうか、顔を金盥に無理矢理つっこませていた木の枷が元の位置に戻る。 と、併せてB29先輩が錠剤をくれた。 

「セロビアーゼがいっぱい入っている。 飲みなさい。 消化にいいから」

 私にしか聞こえないくらいの小さい声。 そういうと、顔を上げようともがく私たちの口にツプリ、優しく押し込んでくれた。 味は……すごく苦かった。

 私たちの組は2番目か、もしくは3番目に全部平らげたようだ。 そのまま他の組が平らげるのを膝をついて待っていると、13時10分に最後の組が食事を終えた。 隣の25、26、27番組だ。 横まで首は回らないのでハッキリとは見えなかったが、みんな顔中草にまみれ、目をこれでもかと充血させ、呻きながら完食していた。 5限が始まる15分前のことだった。

「5限目はHR教室で行います。 体育委員は帰寮してよし」

「「ハイ!!」」

 これほど必死で食事を終わらせたというのに、2号教官のトーンは変わらない。 労(ねぎら)いの言葉の1つもない。 体育委員の先輩方は私たちから首枷・手枷を取り外すと、B29先輩1人を残し、教官に一礼してから去って行った。 むろん去る先輩方を見つめる私たちには会釈どころか何の挨拶もなかった。

 教官と体育委員がいなくなって、ガランとなった畜舎を出る私達。 急激な咀嚼で膨らんだお腹をさすりながら、私たちは順に教室へ戻った。 誰も何にも言われなかったけれど、両手を床から離してヒトのように歩く生徒は、私を含めただの一人もいなかった。



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