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同窓会は恋の予感!?-8

でも雅さんは、高校を卒業するまで、誰とも付き合うことはなかった。


恋愛に興味がないのか、理想がとんでもなく高いのか、その理由はわからない。


ただ、いつも文庫本を開いている、その姿だけが、俺の記憶にある彼女の全てだった。


「雅さんって、今何やってんの?」


「ええと、どっかの私立高校で先生やってるらしいぞ」


「マジか?」


「ああ、大学も教育学部に進んだし、教育実習でオレらの高校にも来てたらしい」


「先生、か」


あの小柄で儚げな雅さんが、一生懸命教鞭を振るう姿を想像するだけでにやけてしまう。


一人でいることが多かった彼女だけど、決して無愛想というわけじゃない。


勇気を出して話しかけると、顔を赤らめながらも、笑顔を見せてくれるし(事実俺はその笑顔に一発でやられた)、ほんの少しだけコミュニケーションが苦手な女の子だったんだと思う。


そんな彼女が、教師という道を選んだ。


雅さんなら、きっと生徒に人気のある先生になっているだろう。


志の高さに、なんだかこちらまで誇らしい気持ちになった。






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