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調教学園物語
【調教 官能小説】

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〜 金曜日・散歩 〜-2

 そうするうちに、いつのまにかみんなとリズムが重なってゆく。 30週もする頃には、足をあげるタイミング、手をクロスさせる間合い、足をつけて次の手を運ぶ感覚がクラス全体で揃うようになってゆく。 ペタペタと素足、素手で床を撫でる音が、教室中で重なっていった。 

 と、唐突に『ステイ』の掛け声。 すばやく地面にへばりつき、蜘蛛のようになる私たちに、今度は『膝をつけない』スタイルで這うよう命令がでた。 ただ膝をつけないだけじゃない。 背筋は反らし、首はもちあげ、顎をあげて顔を斜め上に向ける。 得物を狙うネコ科のような、全身を緊張させた体勢のまま這い進めという。 

 少しでもお尻が落ちると、途端に鞭で横なぎだ。 散々ぶたれすぎて感覚が薄れてくる。 お尻も痛いが、股間の付け根から少し下の太ももをバシッとやられると、思わず悲鳴をあげそうになるほど強烈だ。 けれども決して声はあげない。 もしも『痛い』だとか『ギャッ』とでも叫ぼうものなら、倍の強さで別の鞭が飛んでくる。 私たちは犬なのだから、叫ぶ時も『ワン』または『アオン』でなくてはならないらしい。 22番がぶたれた時に『ワン!』と叫んだことがあったが、彼女はそれ以上ぶたれることはなかった。 大声をだすと痛みが紛れるので、どうしても我慢できなくて、私も2度ほど鞭に合わせて『ワン、ワン!』と鳴いた。 

 そこから先も膝をつけることは許されず、休みなしで様々な歩行を躾けられた。

 例えば『ロボット・ウォーク』。 これは手足を伸ばきったまま歩くスタイルだ。 足を曲げることができないので、どうしても足を身体の軸から外側に広げなければいけない。 必然的に足が広がり、必要以上に重心が持ち上がるので、どうしても踏ん張りがきかない。 常にお尻を高く掲げたまま、ヨタヨタ進むみんなの様子は、まるで電池が切れかかった操り人形のようだ。

 それから『フロッグ・ウォーク』。 蛙のように足を『くの字』に曲げたまま、腰を中途半端な高さに保って歩く方法だ。 バランスは悪くないけれど、腰から下がどうしてもがに股になってしまう。 そのせいでお尻を思いきり捻ってグラインドさせなければ、まったく前に進めない。 上半身は動きが少ないのに、下半身だけバカみたいに捻り続けたせいで、私たちは汗だくになった。 お尻をひたすら振り続ける方が遥かにマシだ。

 他にも『ムーン・ウォーク』。 顔を地面スレスレにさげて乳房と股間の間から背後を伺う。 そのままゆっくり後退だ。 乳首、膣、肛門、そして顔をすべて背後に見せなければならないため、顔と首をぎりぎりまで下げねばならず、見た目よりずっとキツイ歩き方だった。

 あとは『ツー・ウォーク』。 膝を伸ばし、両手でそれぞれの足首を掴み、手足を連動させて前へ進む。 手足の幅がまったくないにも関わらず、顔は正面に向けねばならない。 私たちは全員合宿で規定の柔軟体操をクリアしている。 とはいえ、こんな無茶な姿勢をこなせるほど身体が柔らかい生徒ばかりではない。 それでも脂汗を滲ませながら、みんなは足を肩幅に開き、立位体前屈さながらの姿勢でヨタヨタ進んだ。 少しでも気を抜くと足の腱が捩じれそうになる。 身体全体を揺さぶって、コンパスが円を描くように片脚を前に進め、次は前の足を軸にして反対側の足を進めるのだが、その動きはただただ間が抜けていて無様だった。 もはや犬の名残は微塵もなかったが、特に異を唱えることもできず、鞭で打たれるたびに『ワン!』と鳴いて、私達はえっちらおっちら教室を歩んだ。


 ……。


 そうして、残り時間が僅かになった今、私たちは『モンロー・ウォーク』を躾けられている。

「そうじゃないでしょ。 手はクロス、足は高く持ち上げてからクロス。 両手両足が一直線になるようにするの。 まっすぐに、ホラすぐ動く」

 ピシッ。

「ワン!」

 私のすぐ後ろで30番が叫ぶ。 勘が悪い彼女は、この時間中誰よりも多く鞭を受けている。

「だぁから、足が低いとお尻がブリブリと下品に揺れるでしょう。 高くよ。 もっと高く」

 ピシィッ。

「ワゥン!」

 連続で30番の鳴き声。 悲鳴というより、微かに甘えが混じった、鼻にかかる啼き声だ。 教官の鞭も、何となく手加減している気がする。 
 


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