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調教学園物語
【調教 官能小説】

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〜 水曜日・電撃 〜-4

 教官の手の行方を追う。
 そのまま上にあげてください、どうか性器は許してください――なんて思った時点で私の負けなんだろう。 教官はショッカーの突起を伸ばすと、膣口、膣の中、小陰唇、大陰唇、尿道口。 外側から内側へ、性器だけで5回も電撃を流した。
 実際に電流を受ける直前は、恐怖と痛みの予感に血の気が引いて、怖くて怖くて溢れる涙を止められなかった。 けれど、いざショックを受けてみると、確かに物凄く痛いのだが、それだけだ。 例えば膣を抓(つね)られると、痛みがずっと残り、自分の膣が傷ついたことが嫌でもわかる。 それに対し、電気ショックはあっという間に終わってしまって、なんというか、現実味がない。 ただただ『痛い』と思っているうちに掻き消えてしまうのだから、最初さえ耐えれば何とかなるのだ。 
 
 てっきりクリトリスも犠牲になると思いきや、膣はそこまで。 顔の前に『ショッカー』のシンプルな構造が姿を現す。 最後の刺激は右の乳房、そしててっぺんの乳首だった。 パチパチッ、弾けた電流が乳房にあてがわれ、灼けるような痛みで顔をしかめる。 バチッ、突起の間に走る電流が乳首を貫き、乳首というよりは胸の筋肉がキリキリ痛んだ。 

「よろしい、合格です。 おまえ達も委員長のように、しっかり歯を喰いしばりなさい」

「「ハイ! インチツの奥で理解します!!」」

 遠ざかる教官の影、ヒールの音。 フゥー、胸に溜まった空気を大きく吐き、浅く何度も息を整える。 これで『レベル1』というと、一番耐えやすい痛みなのだろう。 それでも、聞き間違えじゃない、初めて教官から『合格』と言われた。 ただの気まぐれ、偶然かもしれない。 それでもなにがしかの言葉が私に掛けられた。 今までは、必死で言う通りにしたところで、黙って横切るだけだったのに、だ。

 ショッカーによる指導は20分ほどだろうか。 電気鞭よりたっぷり時間がかかったせいで、気がつけば講義時間も半分を猶に回っていた。 私たちは机から降り、膝を開いて椅子に腰をおろし、教官の次の指示を待つ。 と、机が開いて束ねた何かが現れた。
 パッと見た私が思い浮かべたのは『小型の保冷剤』だ。 一辺が3センチほどの正方形をしており、中には平べったい機械が入っている。 そんな『保冷剤』が合計7つ、一括りに束ねてあった。  
 『保冷剤』の1辺からコードが伸び、机に備わった電源装置に繋がっている。 そこまで確認して、私にはこの装置の用途がぼんやり見えた気がした。

 檀上の教官によると、この『保冷剤』は『電導パック』というらしい。 濡らすと皮膚に吸着する成分で包まれているので、舌で舐めてから身体につけろという。 試しに舌で舐めると、淡青色の外観が真っ青に変わり、肌にネチャリと密着してくる。 装着する場所は、両乳首、おでこ、臍(へそ)、肛門、クリトリス、そして膣。 それぞれの『電導パック』には『肛門用』や『右乳首用』と小さく文字が印刷してあった。 舌と膣は、濡らさなくても宛がうだけで、キュッと装置が吸いついた。 

 スイッチのオン・オフは一括して教壇のコンソールが管理している。 教官がどこかのスイッチを押すと、対応する生徒の各部位に電流が流れる仕組み。 では、私たちは痛みに耐えればいいのかというと、それだけではない。 痛みに身を委ねることなく、その部位に相応しい呼称を言葉にし、痛みの中でも理性と感謝を示さねばならないという。 例えば右乳首に電流を流されたら『右のミルクタンク、有難うございます!』という具合に、大きな声で、滑舌よく、胸を張って答えさせられる寸法だ。

 自分を苛む器具を、自分の舌で舐め、自分の手で装着しなければならない。 身体から伸びたコードでコントロールされる姿は、もはや屈辱を通り越して滑稽でしかない。 7つの『パック』を装着し終えると、またも机の上に登らされ、がに股の第3姿勢を取らされた。 遅れればどうなるか分かっているので、私たちは競って恥ずかしい姿勢を急いだ。

 電流に対して叫ばされる行為も含め、私たちは徹底的にミジメだと思う。 プライドなんて一欠けらも許されていない。 だからこそ、理不尽に遅い来る不条理に対するせめてもの抵抗に、私はグッと胸を張る。 教官が指示した第3姿勢を、一分の隙もなく再現し、しっかり顔をあげて教官を見据える。 私の意志なんて微々たるものだし、どうせ教官は何とも思わないだろうけれど、それはそれで構わない。

「御淑やかな返事をしましょうね」

「「ハイ! インチツの奥で理解します!」」

 ビクン。 身体が私の意識と無関係に跳ねた。

「……ッ! け、ケツマンコです! ありがとうございますッ!」

 最初の電流は、予想通りというか、いつも通りというか、対象はやっぱり私。 私の肛門を通り過ぎる電流は、衝撃自体は、電気鞭と比べればとるに足らない。 電流による痛みも、ショッカーより少ないくらいだ。 違うのは衝撃の面積だった。 『パッド』が覆った部分全体が硬直し、真皮筋肉を締めつける。 身体の一部を雑巾搾りにかけられたようで、決して堪えやすいものではない。 それでも痛みに慣れてきたのか、どうにか挨拶を返すことができた。



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