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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-72

 銀の糸を残し、離れる唇。言葉は…ない。
 勇太郎は、頭をさげる。ひとみの太股を、そっと開く。
 中央に息づく、花びら。うっすらと濡れ光るその花びらに、キスをする。
 ひとみの太股が、びくり、と震えた。かまわず、筋に沿うようにして舌を這わす。中から溢れてくるひとみの体液を、吸い込んですすりこむ。
 舌先で、入り口をつつき、舌の平で、全体をねぶる。舌の動きに翻弄されるひとみの秘唇。熱い蜜が、とめどなく勇太郎の口に零れ落ちてくる。
 勇太郎の舌は、快楽のあまり顔を出した小粒にも迫る。その粒を、舌先で撫でる。そして、小粒に歯を立てた。あくまで、柔らかく。
 ひとみの、息を呑む音。頭を抑えられてしまう。その身体が、小刻みに震え出した。ぴゅ、ぴゅ、と断続なく、少しずつ溢れる潮。ぱくぱくと、何かを求めて開閉する陰唇。
 勇太郎は顔を離した。腰をずらし、はちきれんばかりに屹立している剣先を、ひとみの花びらへと押し付ける。そして、亀頭で入り口を撫で回し、ひとみの蜜を塗りたくる。
 催促の声が、ひとみの口からこぼれた。勇太郎は苦笑し、ひとこと謝ると、ひとみにキスをする。少し、頬を膨らませた恋人を宥めるように、もう一度。
 勇太郎は、告げた。ひとみの、胎内に入ることを。
 ひとみは、答えた。勇太郎を、迎え入れることを。
 ずぬり、と二人の生殖器がひとつになった。
 歓喜と、悦楽の声がひとみの口から迸る。もっと、その声を聞きたい。勇太郎は、腰を振った。
ひとみの中の襞は、不規則な動きで収縮し、そんな勇太郎を愛する。絡みつく胎内で、熱く、熱く、熱く。
ひとみの腕が、勇太郎の首に廻った。勇太郎は、ひとみの背中を抱え、抱き起こす。座位の形をとった。
自分の体重が、そのまま繋がった部分に集中し、ひとみは悶えた。咽喉を逸らして、喜悦の声を、淫らにあげる。
勇太郎は、その言葉を唇で奪った。一方、下からは激しく突き上げる。
呼吸を求めて、喘ぐひとみを、逃がしたりはしない。上の口でも、下の口でも、激しく繋がりあう二人。絡みあう部分が、粘度の高い水音をたて、劣情を煽る。
煽られるまま、勇太郎はひとみを突き、その動きに応えるように、ひとみは腰を上下する。同調するそのリズムが、さらなる快楽を生み出す。
限界は、そこまで来ていた。頂を求めて、駆け上っていく。性器から伝わる痺れは、腰を通り、脊髄を通り、脳内に充填されていく。
勇太郎が腰を離そうとした。しかし、ひとみがそれを許さなかった。股間を密着させ、なお一層、深いところで勇太郎を待ち構える。
勇太郎の口から息が漏れた。先端から、熱い放流が始まる。奥の入り口に、まともにふりかかるその熱さ。
ひとみの脳内で、全てが弾けた。夏の夜空を彩った花火を思い起こしながら、ひとみは体に襲い掛かる、とてつもない浮遊感に身を委ね―――祭囃子に乗せて、絶頂を告げる絶叫を響かせていた。



「あったかい……」
 果てた二人は、まだ繋がったままだった。ひとみは、胎内に放たれた勇太郎の生命のエキスに、たまらない幸福を感じていた。
「僕も……」
 ひとみの中は、居心地が良かった。弛緩した膣内が、それでも、勇太郎を愛おしむように時々収縮して、その感覚がまた良い。自分が出したエキスの粘りと、ひとみの濡れた膣内が起こす滑り具合が、これまた良くてたまらない。
「好き………ゆうたろう……」
 ひとみが、頬を寄せてくる。熱くて、柔らかい頬。
 優しく、抱き締める。もっと、暖かいものが、繋がった全ての場所から届くように。
「愛してる」
その想いを確実に伝えるため、言葉にも乗せて。
「私もよ………愛してる」
 答えながら、ひとみは深く唇を重ねてきた。
 往く夏を惜しむように、囃子歌は町を廻り、そんな歌声を遠くに聞きながら、二人の想いは深く繋がっていたのだった。


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