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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-40

「あと、4分だ」
 液体の挿入から、まだ1分も経過していなかったのだ。
(そ、そんなに!?………も、もう無理……)
 パクッ、パクッと不浄の穴が開閉し、滲み出てくる汚液が指を濡らす。
「はぁ、はぁ、はぁ……」
 ミヨの腹は、まるで命を持ったように蠢いていて、妊婦の腹を思わせる。しかし、胎内で律動しているものは、新しい生命という神聖なものではない。この中で暴れているのは、これまで摂取してきたものの残りカスなのだ。
 一週間と言う滞留期間の長さは、ミヨの腸内の至るところにそのカスをこびりつかせていたに違いない。それらが、注入された薬液によって一斉に洗われ、いま、ひとつになってミヨを悶絶させている。
(あ……出る……いや…出る…)
 何度、絶望的な便意が押し寄せてきただろう。その度に四肢を硬直させ、ミヨは耐えた。
「まだ……コウちゃん……まだ……なの……」
 ぐりゅぅぅぅぅぅ……。
 だんだんと、ミヨを襲う便意が凶暴さを増してきた。もう、寸分の猶予もない。
「あと、3分だ」
 それを聞いた瞬間、ミヨは上体を起こした。これ以上の我慢は、とても、できそうにない。 
「も、もうダメなの! トイレ!!」
 そう言って、立ち上がる。しかし、その瞬間に下腹に力が入ったのがミヨには悲劇だった。
「あぐぅっ!!」
 ほんの僅かな決壊部分に、一斉に押し寄せる土石流が如く、排泄物がミヨの出口を刺激する。
(ダメ……まだ……まだ……)
 ぶるぶると震えてそれに耐えるミヨ。
 ぎゅうぎゅうと唸りを上げる便意は、しきりに括約筋の開放を促している。
 立ち上がろうとしても、腸鳴りと共に震える下腹が、体の動きを封じてしまう。……きっと、もうトイレまでは間に合わない。
(このままじゃ……ウ×チ、オモラシしちゃう!)
 フトンに広がる自分の汚物を想像し、絶望に血の気がひく。
 と、そのとき、ふいに円筒形の入れ物が目に入った。
(あ!)
 ミヨの部屋のゴミ箱だ。金属製のそれは、コウジが片付けてくれたのか、中はなにも入ってなかった。
「――――――っっっ!!」
 ミヨにはもう、他の考えなど思い浮かばない。ワラを掴むような思いでそのゴミ箱に這い寄ると、すかさずその上に跨った。 
「んんっ――――――――!!!」

ブシュゥゥ!!! ボシュッ! ボブブブブブブブブブブブブ!!!!

始めに、水混じりのガスの音が響き、そのまま立て続けに排便が始まった。
 たとえ薬液に溶かされたといっても、一週間もミヨの中で飼われていた物体だ。ブリュ、ブリュ、ブリュ、ブリュ――――と、ほとんど原形をとどめたまま、金属ゴミ箱の底にぼちゃぼちゃと叩きつけられる。
(出る……こんなに……)
 不浄の穴をこじ開けて、穢れた固まりが次々とゴミ箱に落ちていく―――――。
「ミヨ、おまえ……」
 ふと、その一部始終を見ていたコウジと目が合った。彼は、ミヨの全てを追ってしまっていたのだ。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 それと気づいたミヨが、狂ったように泣き叫ぶ。
「コウちゃん、見ないで!!こんなところ、見ないでぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」
 こんな恥辱は、あんまりだ。
 自分の部屋で、ゴミ箱の上で、最愛の人に見られ、あられもなく一週間分の便を脱糞する自分の姿……変態的な自分の姿。気が、遠くなる。
(こんな……こんな……)


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