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『Twins&Lovers』
【学園物 官能小説】

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『Twins&Lovers』-137

「ん……あ、あ……あ、んんっ……んっ……」
 そして、彼女の本願を成就させるため、最も熱く密着している場所を動かし始めた。
 ぬちゃぬちゃと、新しい生命を導く行為が音を生んだ。それは、およそ神聖な行為の中から生まれるものとは思えないほど、淫靡で扇情的だ。
「はっ……あ、あ、あ……ん、んっ……あっ、あっ…」
 強く背中を掴み、静かに悶える百合子。その体内に荒ぶる官能を、その愛らしい唇は小出しに訴えている。
「百合子……」
「あ、ああっ!」
 郷吉の右手が、乳房にあてがわれた。そのまま、房の部分を柔らかく揉む。
「ん、んんっ! ……あっ、あっ、あっ……ん、んんっ……」
 その中心に息づく、生命を育む紅い実を、はむ、と咥えた。
「あ、あ―――……っ!!」
 腕の中で背を反らし、身を固くする。その動きに追い撃ちをかけるように、郷吉は腰を突き出した。
「あああぁぁぁっっ!」
 切なげに眉をよじらせ、湧き上がる官能を百合子は吐き出している。
 郷吉は、両の手で乳房を掴み揉みあげ、少し身を起こすと、さらに激しく百合子の胎内へ大樹を埋め込んだ。
「あ、あふっ! んあぁっ! はぁ……あぁっ、あっ、あっ!」
 その大樹から生命の種を求め、熱くうねる百合子の胎内(なか)。それは、生殖という本能に準拠している母体を励ますかのように、甘露な雫を溢れさせている。その雫が雨となり、泉となり、撒かれようとしている生命の種が立派に芽吹くための大地を豊かにしていった。
「百合子……百合子……」
「あなた……あなた……」
 愛しさを込めて、想いを込めて唇を重ねる。触れている場所から、愛情の全てが伝わってくる。
とても……暖かい。
「愛しています……愛しています……」
「百合子……」
「初めて逢ったときから……あなたがずっといたんです……」
「………」
「好きです……愛しています……誰より……誰より………」
 涙が、ひとしずく。郷吉は何も言わず、それを唇で拭い取った。
「百合子……子どもを……俺の子を……」
「はい……はい……あなたの……あなたの赤ちゃんを……」
 それが、今は二人の望み。
 郷吉は、百合子の両手を掴みしめた。そして、これまでは強弱織り交ぜた動きだった腰の伸縮を、さらに激しいものへと変化させた。
「あ、ああああっ! ん、んんっ、んあっ、あくっ、あふっ、ああぁぁぁ!!」

 ぐちゃぐちゃぐちゃ―――――。

交わった箇所から溢れる、生命同士が重なりあう音。
「ん、んんっ! んくっ! う、んうっ! んふっ! あふっ! あ、ああ、ああっ!!」
「……っ……っ」
 互いの汗を飛び散らせ、激しさを増す重なり具合。そして、もっとも深いところで繋がった部分は、完全に海と化していた。
「百合子……受け取ってくれ……俺……もう……」
 さきに、郷吉に果てがやってきた。だが、それこそが彼女の待ち望んでいたもの。だから、例え彼女が高みの途中であろうとも、それを留めたりはしない。
「あ、あっ! んっ、んぅ―――……っ、っ……」
「ゆ、百合子……っ」
「き、きて……おねがい……き……て……あ、あ、あ、ああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
 胎内で、光が弾けた。


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