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運命という名の恋
【女性向け 官能小説】

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-3


「由紀」

少し大きな声を出して。
頭で考えるより先に、身体が立ちあがって由紀の近くにいた。

「どうした?」

じわっと涙をにじませて
それでも放してくれない男の手を、自分の手首から引きはがすようにしていた。

「柳下さ・・・放してくれないんです」

あぁ・・と
その男の手首をねじり上げて、由紀から放すと
由紀が俺の胸に飛び来むように抱きついてきた。

「なに?」
説明してよ。と隣の女の子に声をかけると
「鎌田さんが由紀にしつこく、ここを出て二人で飲みに行こうって誘って」
「うん」
「由紀が断っていたら、柳下さんがお店に来て」
「うん」
「柳下さんがこっちに来なかったので、由紀に柳下さんをフッたのか?って問い詰めて」
「うん」
「だったら、飲みに行ってもいいだろうって」
「うん」
「鎌田さん、酔ってて」
「うん」
「私たちも、やめて下さいって言ったんですけど」
「うん」
「鎌田さん由紀の手首をつかんで立ち上がらせようとして」
「うん」

怒りを鎮めるために目を閉じた。

「騒ぎを起こしたくなくて由紀は静かに断っていたんですけど」
「うん」
「鎌田さんが柳下さんの事を悪く言って」

そこで由紀がギュッと俺のYシャツをつかんだ。

「そこで由紀が鎌田さんをぶったんです」
「そうか」

分かったから。というように由紀の背中をポンポンとたたいた。



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