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飛べない鳥の飛ばし方
【ファンタジー 官能小説】

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告白-5


「わ、私、ジルさんの事、好きです。銀の民ですけど、大好きなんです」

 もうこうなれば玉砕覚悟だ、とリョウツゥは勢いに任せて怒鳴るように告白した。

「おま……婚約者居たよな?」

 もう死んでしまったらしいが、婚約者の名前を呼びながら泣くリョウツゥを見ているし、だからこそイマイチ踏み込めずにいたのだが。
 リョウツゥはキッと顔を険しくして、棚に置いてある小物入れから指輪を取り出した。
 それは以前、ジルが作ってやった指輪だ。
 それを持って窓辺まで行くと、窓を勢い良く開けて腕を振り、外へと投げた。

「あっ!!」

 驚いたジルは慌てて窓辺まで行き、リョウツゥ越しに指輪の行方を目で追う。

「わ、私、飛べるようになったら死ぬつもりでした。だって、飛んでくれってバインさんが言ったからっ。飛べたら結婚しようって。だから、飛べるようになったらバインさんに自慢しに逝くつもりだったんです」

 リョウツゥは窓の縁を握りしめて矢継ぎ早に話す。

「で、でも、ジルさんに会って、死ぬのが嫌になりました」

 リョウツゥの目から滴がポタポタと落ちた。

「と、飛べなくったって良いです。ジルさんっ私っ……」

 思い切って振り向いたら、そこにジルは居なかった。

「……あ、れ?」

 いったいいつから居なかったのだろうか?

 リョウツゥは見事な肩透かしを食らってガックリと膝をつく。

(……ナニコレ?ギャグ……?)

 必死な自分が滑稽すぎて泣いて良いのか笑うべきなのか分からない。
 リョウツゥは窓辺側の壁にもたれると、ふーっと息を吐いた。

 何だかドッと疲れた。

 ぼーっと窓の外の夜空を眺めていたら、いきなりニュッとジルの顔が出てきた。

「ふぎゃっ???!」

 居なくなったと思っていたジルが目の前に現れ、腰が抜ける程驚く。

「見つけた」

「な、何を??ですか?」

 ジルは窓の外から部屋の中へ入って、リョウツゥの手を引いた。

「指輪」

 手の平にそっと渡されたのは、さっき投げた指輪だった。

「ぁ……え?」

 バインとの決別を示す為に、バインと見つけた石で作った、リョウツゥ的に婚約指輪だったものを捨てたのだ。
 それをわざわざ拾ってくるなど、やはりリョウツゥの想いはジルには迷惑なのだろうか?
 呆然と手の中の指輪を見ていると、それをヒョイっと摘まんで取り上げられた。



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