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飛べない鳥の飛ばし方
【ファンタジー 官能小説】

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再び-2


 あれからリョウツゥとは会っていない。
 何故なら、あの後すぐに発情期が来てしまい、会ったら最後、理性がブチキレてめちゃくちゃに犯しまくる自信があったからだ。
 彼女を避けまくって避けまくって、やっと発情が落ち着いたのでこうして愛でている。

(あぁ〜ヤりてぇ〜)

 発情期中はキャットガールに行って発散していたが、あまり楽しめなかった。
 挿入なんか無くても、リョウツゥの蕩けた表情や、羞恥に染まった顔や、純粋そうな外見から繰り出される卑猥そのものの技の方が何倍も良い。

(やべ、勃った)

 想像だけで元気になった息子を手で押さえつつ、そそくさと元の位置に戻った。

 栄養補給はバッチリだ。

 眠気と戦いながら潜伏する事4時間。
 秘密通路の出口にやっと動きが見えた。
 壁と一体化した大きな鏡が出入口なのだが、そこがうす〜く開いていた。

(お)

 潜伏期間約2週間弱、やっと成果がでそうだ。
 うす〜く開いた隙間からピョコっと金色の獣耳が見えた。

(キタキタキターーーーーーーッ!)

 やっぱりカウル=レウム王に違いない!

 ジルは確信しつつも、それを確定にする為に息を詰めて待つ。
 黄金の耳は何かを確かめる様にピルピル動いた後、ヒョイっと壁の隙間に戻った。
 すると、鏡がスーッと動いて中から青の民の男性が出てきた。

(はい??!)

 さっき見たのは確かに金色の獣耳だった。
 しかし、出てきたのは青の民。

(そんな馬鹿なっ!?)

 直ぐにでもここから出て、そこの青の民を問い詰めたい。
 ……のをグッと我慢し、男性が立ち去るのを待った。

(?ん?あれ?あの青の民……始まりの泉で会った奴か?)

 良く覚えて無いが、水をぶっかけられた記憶がある。
 その男性はブカブカの服を調整して身体に合わせると、腰紐でキチンと留めて自分が出てきた鏡でチェックした。
 うんうんと満足そうに頷き、植物園へと向かうのを見送り、ジルは疑問で頭の中をいっぱいにしながら潜伏場所から這い出す。
 直ぐ様秘密通路へ向かい、中に入った。
 濃厚に残っているのは確かにカウル=レウム王の臭いなのに、出てきたのは青の民。



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