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不貞の代償
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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異変-4

 呆然とした顔で己の股間を見下ろしていた岩井は、突然、猛獣が威嚇するような声をあげて跳ね起き、怯えた表情の奈津子に再び挑みかかった。精神に異常をきたしたとしか思えない。
 仰向けに返し、ひざの後ろをつかんでM字に開いた。這いつくばって凝視する岩井の唇が震えていた。萎れていたペニスが急速に勃起し、ビクビクと脈打った。ちぐはぐな行動が不気味だった。
 岩井は太い舌を思いきり伸ばし、べちゃっと音を立てて吸い付いた。
「ひぃッ」
 岩井の体が揺れるほど奈津子の腰が浮き上がった。
「あぁ、そ、そんなに、強く……あふッ」
 カエルのように這いつくばった岩井の下あごが卑猥に蠢いている。シーツに触れるペニスの先端からにじみ出た体液が異様な図柄をつくっていった。
 顔を押し当てたままベッド端まで引きずっていき、岩井は下に降りた。奈津子の体を丸め、中腰の状態で再びクリニングスを始めた。
 岩井の大きな背中に隠れて何も見えない。シーツを握る細い腕と岩井の肩の上で揺れる足の裏だけが見えている。奈津子の声が途切れた。岩井が手で口と鼻をふさいだのだ。苦しがる奈津子。
 慌てて手を離すと、ひゅーと喉を鳴らし息を吸い込む音がした。岩井はよろけて今度は床に尻餅をついた。咳き込む奈津子を見ておろおろしている風にも見えた。
 岩井の喉がゴクリを鳴ったのを耳にした。
 飛び上がるように、またしてもベッドに乗り移り、奈津子を中央まで引きずった。
 熊のように座り両膝を持ち上げ、奈津子の耳の横に押さえつけた。己の脚で奈津子を包むようにして拘束する。俗に言うまんぐり返しの体勢だ。顔を見られるのがいやなのだろうか、岩井は奈津子の顔に――目に――手のひらを当てている。
 食物を食べているかのようにもぐもぐと口を蠢かしたり、唇を縦方向に前後させる。吸い付いた分厚い唇の周りに陰毛が茂っている。
 貫いていた肛門に当てた舌を尖らせているのが見えた。
 あんなに饒舌だった岩井が、戻ってきてからは全く口を開かない。別人のような岩井だが無慈悲な行為は変わりない。不祥事の腹いせに奈津子を責めさいなむつもりだろう。ペニスが萎えたと思うと、たちまち勃起する。それが繰り返される様は薄気味悪く、義雄の恐怖感を煽った。
 股間から顔を離し、手の甲で口を拭いながら荒い息のまま奈津子の体を裏返した。腰をつかんで持ち上げた。今度はバックスタイルだった。首をつかんで顔をシーツに押しつける。ひざを突き無防備な腰だけが高々と上がる。両手でがっしりと臀部を支えた。
 奈津子へのオーラルセックスは執拗だった。
 顔面と肩で上体を支え、両手を翼のように広げてシーツを握りしめている。尻全体を狂ったようになめ回してから、中心に鼻を入れていく。
「だめ、そこ……アァ……ゆるして、ください……」
 自ら腰を持ち上げ、岩井の顔に押しつけているようにも見えた。
「せ、先生、いやぁ……もう、これ以上されたら……アアンッ……」
 奈津子の太ももに痙攣が走った。岩井は崩れかかった奈津子の体を立て直し押し込み、両膝と胸を密着させてしまう。すぐに左右の親指を臀部に差し込み押し開く。舌先を窄めて唇を押し当てた。ターゲットはあくまで肛門だった。
「か、体の中で……動いている」
 今度は衰えることなくペニスは天を向いていた。先端からぷくりぷくりと体液があふれ、己を濡らした。
 明らかに、奈津子は快感を得ていた。
「も、もう、ゆるしてッ」
 その瞬間、岩井が顔を上げた。口のまわりはヌメリをおびていた。


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