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調教学園物語
【調教 官能小説】

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〜 HR 〜-3

 正直、私には得意分野なんてない。

 引っぱたくのは嫌いだ。 痛みに涙をこぼす様子をみると、かつての自分の姿を重ね、自嘲を籠めて嗤うしかない。 そうでもしないとこっちまで泣いてしまうかもしれない。 
 犬のように繋ぐのは苦手だ。 相手が従順になればなるほど、私自身の無価値さが際立つ。 可能なら私が犬になって、誰彼かまわず撫でてもらいたいのにとすら思う。
 股ぐらをまさぐる音は聞きたくない。 聞き飽きたというのもあるが、粘膜と分泌物をかき混ぜたって、本人を含めて誰も幸せにならないからだ。
 汚物の香りには吐気がする。 生理的に拒絶してしまう。 頭の中でチャンネルを変えて、どうにか対応してはいるが、昔から本当に排泄物と向き合うことは辛かった。

 それでも今では平然として、他人に諸々の屈辱を強制できる。 痛みを与えることができるし、顔を肥溜めに押しつけることができる。 できるというよりは、そうしないと生きていけないのだが、たとえ生死がかかっていても昔の私には無理だった。 つまるところ、私のように人格を歪めることが、学園生活の1つの到達点だ。 

 私が初めて担任をするCグループ2組。 初日は『従順』をテーマに、ひたすら従順さを要求した。 幸い8号教官が手を貸してくれたので、実技の導入も済ませたし、掃除の流れも指導できた。
 火曜日、水曜日、木曜日、金曜日。 土曜日は身体検査と課題テスト、そして午後は部活紹介と入部届になっているので、実質私だけでまわす時間があと4日間。

 1週間で、私の生徒たちは学園に放たれる。 
 そう、放たれてしまうのだ。
 手加減という概念がない教員たち。 大義名分のない先輩たち。 不条理を絵にかいたカリキュラム。 それらに完璧な対応はできずとも、自分がどうすればよいか考えて実行するだけの境地にに、この1週間で近づくにはどうすればいいか……。
 
 ……。

 テーマは決まった。 
 上手く言葉にできないけれど、イメージを如いて表現するなら『生きる経験』だ。 
 彼女たちに最も必要なものであり、学園生活が抜けきっていない若輩の私だからこそ提供できる糧でもある。 少々陳腐なことは否めないが……。

 何事も経験しかない。 学園の様々なパターンを経験しておけば、自分の身に降りかかることも予測でき、覚悟も定まろうというものだ。 今の彼女たちに必要なのは、偏りなく、手加減なく、それでいて最後の一線は超えない、そんな指導をできる限り経験することではないだろうか。 4日間の準備期間を、それぞれの分野に集中する形で過ごすことができれば。 漫然と従属を強いるよりも、或は有機的につながったものができるかもしれない。

 そんなことを考えながら職員室の席につくと、幸いなことに『補習を受けた30番が合格した』ことと、『保健室でケアさせている』旨を知らせるメモがあった。 補号教官の丸みある文字だ。 おおむね思った通りの展開に、自然と目が細まる。 勿論最悪の場合も想定してはいたが、30番の愚直さを考慮すれば、そうならないであろうことは予想できた。 これで無事に講習を終えた30番を迎える流れをつくれば、他の生徒にもハードな指導が自然とこなせるというものだ。 職員室のホワイトボードを眺めると、さすがに入学2日目から『F棟』、通称『スカトロ棟』を使う教員はいないようで、軒並み空白のままである。  

 ホワイトボードの『F棟』欄に『C−2(Cグループ2組)』と書き込んでから、職員室を後にする。
 生徒が登校する前に、30番を受け取らなければ。 今日も忙しい一日になりそうだ。


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