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運命という名の恋
【女性向け 官能小説】

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「今度の土曜日?」

小野寺のコンクールの日か・・・

「何時から?」
「夕方ですけど。都合悪いですか?」
夕方からなら・・・間に合うかな。
小野寺の演奏を聴いて、出てくればいいか。
別に賞の結果を知りたいわけじゃない。

「夕方からなら大丈夫」
「昼間は・・・忙しいですか?もし良かったら昼間から会えないかな。と思って」
「うん。ごめん。昼間は受付の村松さんとちょっと用事があるんだ」
「村松さんと・・・ですか」
「うん」

その時、ほんの少し顔をゆがめた上杉さんに気付かなかった。

「あの・・・」
「ん?」
「あの。私とお付き合いのフリをするの、迷惑じゃないですか?」
「いや?」
「そうですか」

「かわいい女の子とこんな風に二人でご飯に来るのも楽しいよ」
「・・・・」
「って、言われるのもイヤなんだっけ?
別に上杉さんを見せびらかしたいと思ってるわけじゃないよ」
「はい。分かってます」

「柳下さんが運命の女の子と出会うのを・・・
私、邪魔していませんか?」

じっと見つめて俺を見る。

「いや。出会う予感もないから」
少し自虐的に言うと
「そうですか。柳下さんの運命の女の子は幸せですね」
なんていう。




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