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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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変化-9

「本当ですかっ?」

重く圧し掛かっていた重荷がストンと下りた。どうやら路上で酔っぱらってそのまま眠ってしまったらしく。

ここに来てようやく笑みを浮かべる事が出来、お互いに顔を見合う。

「流石は警察ですねー、倒れている彼を見つけて。」
「いやいや、僕らは通報を受けて駆け付けただけで。」
「じゃー、親切な通行人さんが。」
「あぁ、丁度君らくらいの女の子がね。」
「え?」

一瞬彼女の顔を浮かべる…、まさかな、何考えてるんだ俺。

「こんな夜中に一人で居るから、ちょっと訪ねたんだが、どうやら青果店を営んでいる
祖父の手伝いでたまたま見かけたって。」
「……。」
「………。」

お互い開いた口が塞がらない。

「今は一応病院で寝てるけど、検査した結果飲み過ぎた以外何処にも異常はないって。」
「ありがとうございますっ!」
「ははっ、お礼なら彼女に言ってあげなよ、その少女はただ通報しただけじゃなく、駆け付けるまでの間、自分のコートを掛けてあげたり、飲み物をあげたりしてあげたそうだからね。」

人通り役目を終え家を後にする警察に、頭を下げる蓮、俺はその事実に固まって役目を彼にやらせてしまった。

「いやぁーー、良かった良かった、ほらねっ!大概の心配事何て取り越し苦労で終わるもんだよ…、本当に良かったわぁー、めでたしめでたし。」

扉が閉まり、緊張の糸が崩れる俺ら。

「……。」
「あたる?」
「柊…さんが……。」

第9話に続く。


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