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運命という名の恋
【女性向け 官能小説】

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「彼氏がいれば言い寄られないでしょう?」
「はい」

山口・・・お前大きなお世話だろ。
山口と上杉さんの会話を聞いてため息を吐きだす。

「上杉さん、ありがとうね。ほら山口、出かけるぞ」

そう言って持って行く資料を整理しようとしたら
「そうだ!柳下さんが上杉さんの彼氏のふりをしてあげればいいのよ」
と山口が言いだした。
「はぁ?」

なんで?

「今後、変な男に言い寄られないためよ」

なんで俺が?

「ダメなの?」

ダメだろ?

「良いじゃないの。柳下さん、ちょうど彼女いないし」
「丁度。じゃねーよ。運命の出会いを待ってるんだよ!」
「運命運命ってうるさいわね〜」

うるさいってっ!

「そんなの柳下さんに悪いです」

いや・・・悪くはないけども。

「あ〜あ。けちんぼだ〜」

山口は黙ってろっ!

「大丈夫です。でも誰かに彼氏のフリをしてもらう案はいいかもしれませんね」
「そうね〜。柳下さんなんかより良い男はいっぱいいるわよ」

その言葉にも苦笑いして。
広報部を出て行こうとするから。

「まって」

と、上杉さんの右手の肘をつかんだ。

「俺でよかったら」

そう、知らぬ間に返事をしていた。



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