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守れ帝都を!! 日の神戦士アマテラス 第一部:勇者誕生編
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友の危機、愛する者の危機!! 覚醒した英雄 地上600mの戦闘!!-1

プルートンは帝都スカイタワーの展望台を蹴り上げると、天高く吊るされた詩織、祐樹、岡崎の前を泳ぐように遊泳する。
「お、おまえはやはり人間じゃないのか…」
祐樹の愕然とする言葉にも、魔人は冷徹に反応する。
「貴様たちが崩壊する東洋の鉄塔とともに落下してゆく様を楽しみにしていたが、もう待ちきれぬわ! 一人ずつ処刑してくれる 虫けらのような人間が死んでゆくのを見るのは何よりの楽しみでな この高さから地面に叩きつけられた黄色い猿の死骸がどれほど醜いか良い余興となろう まずは貴様から死ね!!」
プルートンは電磁鞭を振りかざし、祐樹を縛っているロープを断ち切りにかかる。
「やめて!」
「殺すのは私だけにしたまえ!」
詩織も岡崎も口々に叫ぶが、プルートンは楽しむように鉄骨に結び付けられたロープにじわじわと切れ目を入れてゆく。やがて、ブツンと命の綱が断ち切られた。
「すまないな、詩織ちゃん 君を守れなくて 少し先に行っているわ…」
観念した様に項垂れながら地上に向けて落下していった。
「ああ…」
悲嘆に暮れる詩織の目前で、次なる処刑が執行された。
「ジ、ジェノサイドよ、日本は君たちの思い通りには絶対に… うわあああ〜〜〜〜〜…」
「お、岡崎教授!!」
岡崎の絶叫が明るみを帯びた帝都の空に木霊した。
「人でなし…早く…私も殺しなさいよ…」
詩織が瞳に涙を浮かべながら、憎き敵を睨む。
「フフフ、そう死に急ぐこともあるまい 大和撫子の美しさを見せてくれたお前にはもう少し愉ませてもらう」 

普通ならば、地上で粉微塵と化しているはずの反町祐樹と岡崎教授は、空中で謎の男に抱き留められていた。その男は髑髏マスクの戦闘員たちを粉砕すると、秒速で帝都の夜を舞ったのだ。
「お、お前は誰なんだよぉ!? 人間じゃねえだろ!?」
確かに空中400メートルの地点に浮かび上がり、大の男を抱受け止める男など、常人のはずはない。
「君もジェノサイドの一員かね?」
「そんなわけないでしょ、俺ですよ俺!!」
謎の男は答えるが、助けられた2人はそれが誰だか理解できない。それもそのはず、太古の伝説を彷彿させる白装束にきらびやかな金色の首飾り、角髪に結んだ頭髪に歌舞伎役者を思わせる造形の深いイケメンが誰あろう、速水薫の化身だとは思いもよらない。背には2つの翼が生え矢筒を携え、あかみがかる帝都の夜を縦横無尽に舞う英雄。そう薫は八百万の神々、そして天照大御神のパワーを借り、日本に悪がはびこる時に現れし戦士「アマテラス」に変貌を遂げたのだ。
(こ、これが俺!?)
帝都スカイタワーのガラス壁に反射した自分を目に、そして恐るべき超人のパワーを駆使できることに自分でも驚愕する薫。左右両肩に抱きかかえた男2人の言葉を聞き流し、成すべきことを実行に移すアマテラス。
「説明は後だ! とにかく地上に降りるぞ」
誕生した日本古来の超人は体勢を遥か彼方にみえる地上に向けると、凄まじい勢いで降下した。
「だ、だ、誰よ、あんた!?」
地上で仲間の、そして恋人の無事を信じていた美緒のもとに、あまりの速度で落下したため失神しかかっている祐樹と岡崎を預けるアマテラス。
「ま、今説明しても信じてもらえないでしょ 2人を頼むよ」
「うぅ…き、君 まだこの塔の頂上には女の子が捕まっておる」
岡崎の説明を待つまでもなく、飛び立つアマテラス。
「わかってますって! ヒーローが守るのは古今東西にわたって美女だけなんですよ!」
態度までもが変身前よりも大きくなる薫であった


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