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主婦亜沙美の生活 2nd season
【熟女/人妻 官能小説】

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恋愛-3

それからの数日間、私は目が廻るような忙しさだった。

娘の卒業式と入学式、親類の来福、などなど…。

高杉と映画に行った後、ウォーキングも出来ず、パートも土曜だけにしていた。

映画の後、高杉と会ったのは土曜で、パート中に軽く話しただけだった。

珍しく、お客で店内がいっぱいになり、気を利かせたのか、高杉は長居をせずに帰って行った。

そしてお花見の火曜になった。


春休みの子供たちはまだ寝ている中、私は忙しく準備し、11時半には待ち合わせの駅に付いた。

事前にメールで高杉にどんな服装で行こうか相談すると、

"まだ外は寒いから普通の恰好がいいと思いますよ。
それに座ったりするからスカートじゃなくてズボンの方がいいんじゃないですか?
僕は残念だけど…"

私はアドバイスの通り、デニムパンツにパーカー、ダウンコートを着て行った。

『これじゃ、まるで近所のスーパーにお買い物に行くみたいね…』

前に止まる車に映る自分の姿を見ながら、服装をチェックしていると、高杉のマークXが私の斜め前に止まった。

車から降りた高杉が手を振りながら

「後藤さん!おはようございます!」

高杉から後藤さんと言われた事で高杉とのメールのやり取りを思い出した。

"岡部たちには亜沙美さんと会っていることを言っていないんです。
別に報告することでもないし…
言うとややこしくなりそうだから言わないでおきませんか?"

"別に良いですけどややこしくなるんですか?"

"なりますよ、きっと。特に美紀さんの方が"

"なるほど…わかりました。
でも別に何でもないのにね^^"

"今は何でもなくても、これからどうなるかわかりませんよ〜^^"

"何もないですよ〜"

この翌日、私たちははじめてキスをした。

・・・・・・

手を振る高杉に私はよそよそしく、お辞儀をして

「おはようございます」

助手席の美紀がガラス越しに、私をチェックするように視線を送った。
その視線は心なしか敵意が含まれている気がした。

後部座席の良樹が座っている隣に座ると、高杉は車を出した。

それから15分ほどのドライブは美紀の独壇場だった。

今日の為に美容院に行ったこと
近所で評判のレストランにケータリング用のオードブルを頼んだこと
そのオードブルが4人前で6,000円の所を3,500円に値切ったこと

果ては最近の芸能人のゴシップ情報まで…


高台にある公園の駐車場に車を止め、高杉が降りると美紀は彼を捕まえるように腕を組み、さっさと歩いて行った。
良樹に捨て台詞のような言葉を残して

「あなた、荷物お願いね」

それを聞いた良樹が大きなトートバッグとオードブルが入った大きな紙袋3つを重そうに抱えた。

さすがにそれをただ見てるだけにはいかないので

「持ちましょうか?」


それを聞いてほっとした表情を浮かべた良樹は

「すみません。では一つお願いします」


私は差し出された大きな紙袋を抱きかかえ上げるように持ちながら高杉と美紀に続いた。

「すみません。本当に。」

「いえいえ、これくらいは。いろいろと準備して貰ってるんだし」

「あと、この前は本当にすみませんでした」

一瞬何のことだか忘れていた私は北九州に行った時に良樹とはずみでキスしたことを思い出した。
高杉とはじめて会ったのもその日だったので良樹とのことはもう記憶の隅に追いやっていた。

「もう忘れましたよ。気にしないで下さい」

決まりが悪そうな表情をした良樹は、それ以上話さなかった。


『こんな内気な人じゃ、美紀さんとはちょっと難しいんだろうな…』

良樹だけじゃなく、美紀にも少し同情の気持ちを抱きながら、歩くと、先を歩く二人が大きな桜の木の下にいるのを見た。

満開の桜を見て思わず私は

「凄い〜!」

「そうだね、僕のとっておきの場所なんだ」

高杉が続ける

「ホントいい場所ね、ほら、あなた、さっさとシートを拡げてよ」

美紀が良樹に指示をし、それを聞いた良樹は焦るようにシートを拡げる。

そんな良樹を私が手伝うと、高杉もそれに倣い、それを見た美紀もしぶしぶ手を貸し、結局4人で2畳ほどのシートを張った。

シートの上に私と美紀が向かい合うように座り、両隣に良樹と高杉が座った。

美紀は相当めかしこんだようで首から上は少し濃いめの化粧をしっかりとして、髪もしっかりと巻き込んでいる。
服装も膝上5cmはあるプリーツスカートの裾をひらつかせながら座り、向いに座る私の視界に時折、彼女のピンクのショーツが入った。

『ちょっと…頑張りすぎじゃ…』

心の中での私の呟きとは裏腹にちらちらと下着が見え隠れした。

私の後ろに陣取るグループの男性陣も美紀の足下に注目しているのがわかる。


「それじゃ、そろそろ」

高杉がいい、缶ビールを4本クーラーボックスから取り出し、3人に回した。

運転する高杉が飲むのにびっくりした私は

「ちょっと、いいの?運転するんでしょう?私が運転しようか?」

「大丈夫ですよ、一本くらい。後はノンアルコールか、お茶にするから」

「あんまり飲んじゃだめだよ」

「はいはい」


高杉と私のやり取りを見ていた美紀は

「何だか親しいわね?初対面じゃなかったっけ?」

私が少し慌てながら

「え?…何度かメールをやり取りしてたので…」

高杉も続けて

「そうそう。メールで話してたからこうやって話すのもそんなに違和感がないよな…ハハハ
ほら、みんな持って…。かんぱ〜い」


半ば強引に乾杯して会は始まった。



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