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AV女優・ゆう子
【熟女/人妻 官能小説】

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古都慕情〜京都-1

 場面は変わって東京駅、発車のメロディが流れている。
 そんな中、ゆう子は新幹線に駆け込んだ。

「通していただける?」
「あ・・・はい・・・」
 ゆう子の指定席は窓側、手前の通路側に座っていた学生風の男がさっと立ってゆう子を通す、学生は一瞬ゆう子に見とれるが、ゆう子が席に落ち着き、自分も隣に座ると少し緊張しているような様子。
「せっかくの旅行なのに寝坊しちゃって・・・」
 ゆう子が照れた風に話しかけると、学生も少し緊張が解けたようだ。
「ギリギリでしたね」
「そうなの、駆けてきたからまだ息が上がっちゃってて」
 豊かな胸が大きく揺れているのを見て、学生はちょっときまり悪そうに視線を逸らす。
「どちらまで?」
「あ・・・京都です」
「あら、私も同じ、二泊三日で京都をのんびり歩こうと思って」
「僕は三泊です、僕の方はちょっとスケジュール詰め込んでて」
「あちこち見て歩くの?」
「ええ、大学で建築を勉強してるんです、古い社寺建築に興味があるんで実物をしっかり見てこようと思って」
「へえ、建築を?・・・詳しそうね」
「それほどでも」
「最初はどこに?」
「宝泉院に」
「あら、そのお寺は知らないわ・・・それってどこにあるの?」
「三千院のちょっと先です」
「ふうん、落ち着けそうね」
「ええ、かなり外れの方だからそんなに人は居ませんね、山々を借景にした庭が見事で、建築も風景を切り取る額縁の役目をするんです」
「素敵ね・・・私もそこへ行こうかな」
「スケジュール、決めてないんですか?」
「うん、行き当たりばったり、宿も決めてないの、平日だから何とかなると思って」
「へえ、そういう旅行もいいですね」
「うん・・・でもそのお寺には行ってみたいな、案内してもらえる?」
「ええ、いいですよ」
「ありがとう、私は水上ゆう子、オールドミスのOLよ」
 初対面の若者にAV女優です、など言う必要も無い、軽い嘘をついた。
「オールドミスだなんて・・・浅田和久です」
「何年生?」
「今度四年になります」
「そうか、今は春休みなのね?」
「ええ、四年になると卒業設計やら就職活動やらで忙しくなるから今のうちにと思って」
「おばさんと道連れじゃイマイチでしょうけど」
「そんな、とんでもない、こんな美人と二人連れになれるなんて思いもよらなかった」
「まあ、ありがとう、コーヒー飲む?奢るわよ、ガイド代の代わり」
「ええ、いただきます」
「寝坊しちゃったから朝ごはんもまだなの、サンドイッチも買おうかな・・・和久君は?」
「僕は食べてきましたから」
「若い男性だもの、サンドイッチくらい軽いんじゃない?」
「ええ・・まあ・・・」
「丁度ワゴンが来るわ、呼び止めてくれる?」
 そう言いながら一万円札をそっと渡す。
「え?」
「男性が払った方がスマートでしょ?私もその方がいいの・・・」

「お連れ様は?なんて聴かれてドキドキしちゃいましたよ」
 京都駅に降り立つと和久が笑う。
 新幹線の中では退屈する暇もなかった。
 建築様式、構造、造園、都市計画と言った彼の専門分野から歴史やそのこぼれ話に至るまで和久の知識は豊富で、ゆう子が質問すると即座に答が返って来る、その知識の豊富さには舌を巻き、京都に付いた頃には京都の社寺建築についてはちょっとしたオーソリティになったような気分だ。
 駅を出るとゆう子はついいつもの習慣でタクシー乗り場に目をやるが、和久は迷わずバスターミナルを目指す、ここは和久に従ってついて行く。
 

「穴場ねぇ・・・・ここは」
「そうでもないですよ、額縁庭園のお寺としてかなり有名ですから」
「普通の人は額縁庭園だとか言われてもピンと来ないもの・・・でもこの景色って、なんだか宙に浮いてるみたい」
「そうなんです、そういう効果を狙ってるんですよ、広縁と軒の出で景色を切り取るようにして・・・」
「理屈は後にして、今はこの浮遊感を楽しまない?」
「それもそうですね・・・気持ち良いな・・・」
「ええ・・・とっても・・・・」
 肩を並べて景色を眺めているうちに心が溶け合って行くかのような感じを覚えた、そして緑を渡って来る爽やかな風が頬をなでる・・・。


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