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忘れられない時間
【レイプ 官能小説】

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ふたりの出会い-7

 そう決めてから、桃子は卒業に必要な最低限の日数しか学校に通わなくなった。
 幸い2年生までにほとんどの単位は取得してしまっていたので、気が向かなければ少々講義を欠席したところで問題はない。
 ついでに遊ぶだけではなく出会い系サイトのチャットやメールの相手をするアルバイトでもすれば、一石二鳥ではないか。
 桃子は空いた時間のすべてをそういう類のアルバイトに注ぎ込み、興味を惹かれた男性には躊躇することなく会いに行った。
 もちろん最初は緊張したけれど、回を重ねるごとになんとも思わなくなってくる。
 男性側も心の中はともかく、表面的には優しく常識的で普通の人が多かったし、期待したほど危険な目に遭うこともなかった。
 年齢層は大学生から上は40代くらいまで。
 見た目は中の下から、おおっ! と目を惹かれるようなアイドル級の男の子まで様々。
 これまでに10数人と会い、気が向けばセックスをし、さらに仲良くなれそうだった数人とは継続した関係を持っている。
 現在続いているのは、ユウも含めて7人。
 月に一度程度しか合わない人もいれば、ユウのように頻繁に会いたがる男もいる。
 余計な揉め事を起こさずに済むよう、それぞれの男に複数人と関係を持っていることをあらかじめ伝えてある。
 いまのところは7人とも了承してくれているし、むしろユウ以外は積極的に他の男たちの話を聞きたがった。
 どんなふうにヤルの? なんて。
 桃子は特別にセックスが好きというわけでもないが、そういうときは適当に男たちの話に合わせてやる。
ついでに「あなたが一番上手」という言葉も添えて。


「……あのさあ」
「え? なに」
「ぼんやりしてる。また他の男のこと考えてた?」
 奥まで挿入したまま腰の動きを止め、なんとなく寂しそうな目でユウが見下ろしてくる。
 最近は桃子と一緒に外に出ることが増えてきたせいか、ずいぶん肌の色が濃くなってきたように思う。
 このまま夏になると、黒人のようなチョコレート色の肌になるのだろうか。
 うん、それも悪くない。
 ユウの出身地は、九州の南のほうにある聞いたこともない小さな島らしい。
 本名は風見勇気(かざみゆうき)。
 高校時代まで受験勉強ばっかりさせられていて、やっと念願の東大に合格したくせに1年だけ通った後ぽっきりと心が折れて引きこもりになった変わり種だ。
 両親がびっくりするくらい彼を溺愛していて、毎月30万以上の仕送りをもらっているらしい。
 うらやましいような、情けなくなるような話。
 ……やっぱり、お金持ちの子ってちょっと上品な顔になるんだ。
 そういえば、この前会った人も実家が金持ちだとか言ってたっけ。
 まあ、無いよりは金でもなんでもあったほうがいい。


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