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恋のMEMORY
【少年/少女 恋愛小説】

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巴のラブラブ大作戦!-3

「全く、何やってんのよ…人の努力を無駄にして。」
「ゴメン…いざ彼が近くに居ると胸が張り裂けそうになって。」

昨日行った作戦は完全に失敗した、あたるは結局最後の最後まで若葉の事を一言も話さず
それどころか私達の不審な行動を疑うばかり。

「若葉さぁー、彼の事…好き、何だよね?」
「う、うん!出来ればお友達に。」
「あのねぇー。」

消極的な言い草、でもあの日彼女が彼を語った時の表情は真剣そのものだった。彼に行為を寄せているのは間違いないが。

「おはよー!巴。」
「!!」

不意にあたるがやってきて挨拶をする、私だけに。

「あ、あぁーおはよう。」

取り合えず気を取り直し、横に肩を並べ歩く。私が若葉と彼の間に居て。

「昨日の動物園、楽しかったね。」
「ん?…あぁーまぁな。」
「どのアニマルが一番可愛かった?」
「そんなの聞いてどーすんだよ、まぁ猿かなぁー。」
「へぇー、私はキリンちゃんかなぁー。ねっ!若葉はどう?」
「…え?」

咄嗟に機転を利かせ、二人が会話を出来るよう話題を無理に切り出す。

「んーとぉ、お猿さん!」

良いぞ!これでアイツも「へぇーお前も!?」って。

「……あっ、いっけねぇー今日朝練の日だった、じゃーなぁー。」
「あぁ、ちょっと!」

手を挙げ、引き留めようとするもお構いなく学校の方へと消えて行き。

「はぁー。」
「若葉。」

効果ゼロ…。折角機転を利かせたのに。アイツは私にだけ声を掛けた、若葉の存在は判ってはいるんだろうけど。若葉が折角「私もお猿さん良かったよ」と言ったのに全くのノーリアクション、最初から私の話題に興味がなかった、それ以前に動物園事態に興味もなく
そのくせ私達の行動に疑惑を持って。

人が計画を考案して、ここはこうしょうあれはこうしょうと色々と頭を捻らせ、後は祈るような想いで彼女が一歩身を乗り出し、彼に振り向いて貰おうとしてるのに…。若葉はオドオドと行動一つ出ないわ、アイツもヘラヘラ笑って自由気ままに。ホントこれじゃー私達…バカみたいじゃん、勝手に張り切って。

「巴ちゃん!」
「はっ!」

若葉に声を掛けられ我に返る。何てこった、ちょっと動物園で失敗しただけで諦めて愚痴を吐く何て…。

そうだ…、彼女は私の大事な親友だ。彼女の恋を実らせてあげたい。そうだまだまだこれからだ!





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