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飛べない鳥の飛ばし方
【ファンタジー 官能小説】

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植物園にて-9


「ん〜…」

 ギンギンに硬くなった肉棒の先でわざと敏感な核をつつくと、ヴェルメは息を詰めて身体を震わせた。

「たのむっからぁ」

「ふふ、やはりヴェルメさんは可愛いです」

 キアノの褒め言葉にヴェルメは怒ったように潤んだ目で彼を睨む。
 その目を見つめたままキアノはぐいっと腰を突き上げた。

ずりゅ

「あうっ」

 狙い違わず挿入された肉棒に、ヴェルメの胎内がざわつく。

「っつ」

 キアノは眉を寄せて、らしくなく舌打ちする。

「このまま……抱きたいんですけど……仕方ないですね」

 聞こえるか聞こえないかの声で呟いたキアノの身体から、ゆらりと金色のオーラが湧き出る。

「あ あぁ」

 ヴェルメの中でキアノのモノが更に硬く大きくなっていく。
 金色のオーラに包まれたキアノは、ヴェルメに挿入したまま姿を変えていった。
 白い髪がざわざわと伸びて金色に変わる。
 くるくると色を変えていた目が金色に安定してきた。
 身体もふたまわり程大きくなり、肌が褐色に変色する。

「っはぁ」

 キアノから変化した男が息を吐くと、その背中からバサリと黄金の翼が現れた。

 それは、まぎれもなくクアトリアの『黄金王』カウル=レウム王だった。

「ヴェルメさんを抱くのにわざわざこの姿にならないといけないというのは……本当に不本意です」

 カウル=レウム王に変わったキアノは憎々しげに目の端に映る金色の髪や翼から視線を反らす。

「っ 死にたいのか?」

 赤の民は気持ちが高揚したりすると鱗が生えたり消えたりを繰り返す。
 それは性器も同じで、赤の民同士ならお互い鱗が生えて傷がつかないのだが、他の民が赤の民を抱こうとすると大変な目に合うのだ。
 カウル=レウム王なら全ての民の身体能力が使えるから大丈夫、というわけだ。
 以前、キアノのままで挿入して動かしてみたらヴェルメの鱗にすりおろされた苦過ぎる経験がある。

「それが嫌だから変わるのですが、気持ち的に嫌なんです、よっ」

 言葉の終わりで最後まで男根を捩じ込んだキアノ改めカウル=レウム王は、勢いのままヴェルメを抱えて駅弁スタイルになる。

「あうぅっ」

 ビクビクと身体を震わせるヴェルメは、落ちないようにカウル=レウム王の首にすがりついた。



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