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衛星和誌 −Qカップ姉妹−
【SF 官能小説】

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ジェニファー語り(7)-1

 わが護衛隊は国軍の組織なのだが、その業務のかなりの部分は、前任の組織でいまは解体された、王宮警護室の特務班という組織から引き継いでいる。戦斧も、元はこの警護室特務班のシンボルだったものを、業務と一緒に引き継いだものなのだ。この警護室特務班には様々な問題があり、改組・改編されることになったのだが、ここに、わがスガーニーの国家組織では産業省と並ぶ強力な集団である内務省の官僚グループが食指を伸ばし、後継組織を己が傘下におさめようと図った。
 元々、わが国軍は上から下まで、己以外の武装組織である警護室特務班を快く思っておらず、各所の権限をめぐって現場レベルではたびたび衝突していたし、政治レベルでも陰に陽に圧力を加えていた。その結実として同組織の廃絶を勝ち取ったわけだが、そこへ今度は内務省が乗り出してくるという事態は、看過できるものではなかった。同じような己以外の武装組織が、王宮警護室よりもっとしたたかな同省直轄の組織として誕生するというのは、国軍にとって悪夢の事態ストーリーであった。
 内務省とわが国軍の駆け引きは続き、このアグラウラ宮を含む政府の各所にぎすぎすした空気が広がり、それらはやがて暗雲となって黒く垂れ込めることになった。国家機関同士の対立は不毛であるばかりか、われらの敵を利するだけだからだ。
 結局、王室――ナディーカさま――が仲裁に入り、内務省による機構上のプランを元にし、また彼らのグループの一部が機構に参加するという形で、国軍の一部隊としての現在のわが護衛隊の誕生とあいなった。そして、それまでの軋轢やしがらみと縁がなく、内務省サイドが最も受け入れやすい人材として、不肖、このわたしジェニファーが、初代隊長に選出されたのだった。
 わたしが帯びているこの細剣レイピアは、旧警護室特務班時代にはなかった、現護衛隊新設時にあらたに装備に加えられたものなのだ。実戦用でない飾りであっても、ただの飾りものではないのだ。事情を知る人間にしかわからないが、言わば、王宮警護室と国軍、そして内務省の、和解と再結束への誓いの印なのだ。軽く作られているが、ただの飾りではないのだ。ただの飾り、では。

 リリアの調教は進んでいった。わたしはその幾つかを見させられることになったのだが、そのうちに、あの調教士おとこの趣味が見えてくるようになった。趣味と、底意が。
「ふ‥‥う‥‥」
 姫が、オーガンカードを操作すると、リリアが鳴き始めた。
 その日、彼女リリアは、四つん這いの姿勢で拘束されたうえ、目隠しまでされていた。黒く光る素材の、ボンデージというらしい服を着せられ、手足の枷のほかにそのボンデージ服の各所も鎖で繋がれ、例えばうずくまる等の動作も出来ないよう、頑強に固定されていた。目隠しもお揃いの黒で、また床上ではなく、厚みのない台の上に乗ってもいた。
 黒いボンデージ服は肌の多くの部分を露出させるもので、乳房と股間が意図的に開けられているデザインだった。よく見ると、手足の部分は台から生えているようでもあった。服の一部というより、手足を入れて台に固定する四本の拘束器具なのかもしれなかった。股間は念入りに、中央部だけが細く繋がり、その上下の穴の部分は、強調されるように開いていた。リリアはすでに、その下の穴に、なにやら透明の管で後部に設置された機械と繋がる液体注入式の抽送装置のようなものを突っ込まれ、機械のヴン、ヴン、という低い唸り声にあわせて遠慮なく液体を入れられ、
「ひうンッ、ひうンッ!」
と朱唇で喘いでいた。黒い目隠しからは、涙が洩れ出ていた。姫はその、文字通り完全無防備に曝け出されたリリアの乳房に固定の鎖の間から手を伸ばし、もてあそび始めていた。
「うくうっ。くふうううっ‥‥」
 やがて姫は、この間の女体盛りの際のトングを取り出した。意図的に光沢をなくさせたような、あの大きい黒トングを。そして、逆さのプチ・ケーキというご趣向なのだろう。そのたっぷりと垂れたリリアの乳房の双蕾を片方ずつ、両手でトングを構えて、かなりの力で挟み始めた。
「い‥‥痛っ‥‥! ゆ、許しぃ‥‥ひっ、ひああああっ!」
 リリアは悲鳴をあげ、のけぞれない体をのけぞらせようともがく。おそらく、すでに液体催淫薬を飲まさせられているのだろう。あるいは、注入されている液体にも、催淫効果があるのかもしれなかった。
 姫はしばらく、取り憑かれたように、黒い巨大な甲虫に全身を絡みつかれたようなリリアへのその乳首責めをしていたが、やがて飽きたのか、傍らの調教士に、わたしにはわからない名前の器具をふたつ、取り付けるよう指示した。拘束したままのリリアの体に、だ。
 見ると、それらの器具を用意しながら、調教士は、黒い笑みを浮かべていた。
(見ろ。このナディーカ・クセルクセスの心は、俺が支配しつつあるんだ――)
 わたしには、奴の笑いが、そういうふうに見えた。それらの器具は、リリアの乳房と、そして、股間にそれぞれ取り付けられた。股間の器具は、上のほうの穴に、だった。
 「黒調教士」――奴を名前で呼ぶ気になれなかったわたしは、その日以来、奴にそんな仇名をつけるようになった。口に出すことは、しなかったが。


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