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飛べない鳥の飛ばし方
【ファンタジー 官能小説】

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予想と違う現実-5


 言われてみれば少し熱っぽい気もする。

「本当に申し訳ない」

 再び土下座する勢いで頭を下げたキアノに、リョウツゥも再度慌てて首を横に振った。

「いえ、そんなっ……ぁれ?」

 しかし、勢い良く頭を振りすぎてしまって目の前が白くなり、軽くふらついてしまう。

「とりあえず休んで下さい。元気になってから色々と話ましょう。それまでは何も気にせずに、ね?」

「は……ぃ」

 こんなに謝られた事も、他人から優しくされた事も無いリョウツゥは戸惑いながらフラフラと立ち上がりベットへ移動する。
 ヴェルメがそっと近寄って手助けしてくれたので、何とか倒れる事なくベットへ寝る事が出来た。

「ぁりがとう……ございます」

 ヴェルメは無言でリョウツゥに布団を掛け、無表情のまま荒らされたチェストを片付ける。

「……ぁ」

 こんなに親切にされておきながら逃げようとたうえに家捜しまでしてしまい、リョウツゥは何も言えずに布団に潜りこんだ。

「夕御飯までゆっくりして下さい」

 最後にそう声をかけたキアノはヴェルメと共に部屋を出ていく。
 暫くしてから布団から顔を出したリョウツゥは、静かになった部屋を見渡した。

(変な事になっちゃったな……)

 とても有難いが、何か恩返しが出来るだろうか?
 恩返しに身体を売れとか言われたらどうしようか?
 やはり、体力が回復したら置き手紙でもして逃げようか。
 不安が拭いきれないリョウツゥは、そんな事を考えつつ眠りに落ちた。

 夢の中で会ったバインは……いつもの様に優しく微笑んでいた。

ー続くー



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