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心も抱きしめて
【女性向け 官能小説】

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「あの・・・私、石島さんの事はサークルの先輩ってことぐらいしか知りませんし」
「だな」
「顔見知り程度の人とエッチするほど良い身体してませんので」

慌ててお断りする私にプッと笑って

「はい」

と小さい紙を差し出した。
名刺だ。

「横浜ホールディング、外食営業部主任」

自分の肩書きを言うと私の手の中に名刺を押し付けた。

「これが俺の今の身分ね。会社の規模はそこそこ大手。
出世は順調。性格はこれから知ってくれ」
「・・・・あの?」

「怪しい奴じゃないから。セックスしても安全だろ?」
「いや・・・それはどうでしょう?」
「というと?」
「人には見かけによらない性癖がありますから」

真面目な顔をして言う私に大声で笑いながら

「確かに性癖は人それぞれあるだろうけど。
特に変わったものではないと約束するよ」

なんて笑うけど。

「そんなの、自分は変わった性癖です。なんていう人はめったにいないと思います」
「だな」



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