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止められない
【姉弟相姦 官能小説】

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止められない番外編〜由紀と鈴香〜-1

これからの話は由紀と瀬里奈が結ばれるより前のお話…

今回語るは片山鈴香の事。
まずは進藤姉弟と片山鈴香の関係を話そう。
初めに簡単に言ってしまえば、彼らは幼なじみである。
しかし、鈴香にとって2人は単なる幼なじみではない。掛け替えのない存在と言えるだろう。
この片山鈴香なる女性。瀬里奈とは正反対なキリッとした目に、望めば即グラビアアイドルとして使われる体型。全体としてクールな印象を与えるとんでもない美貌をもつのだが、彼氏はおろかまともな友人もいない。
それは鈴香のせいではなく、彼女の家柄が関係していた。
鈴香の家は片山組という、近所では有名なヤクザである。
そのため幼い時はーー今もそうだがーー同世代の子は敬遠しがちだったのである。例え子供にその意識がなくともその親が許さない。

あの子には近づいてはダメよ。だってあの子の家は…
そんな言葉を一体何度聞いたものか。
そんな環境において唯一の例外が、瀬里奈と由紀の2人だった。
この姉弟は常に自然体で鈴香に接してくれた。無論、ヤクザの娘と知った上である。
自ら家まで遊びに来たこともあるのだ。
「すーずーかーちゃーん!あーそーぼー」とヤクザの家の前で堂々と子供2人がそう呼びかける姿は、なかなかシュールな光景だった。
他の子供たちとあまりに違う、自分が心の奥底で求めた『友達』の姿。
それを当たり前の様にやってのける2人。
2人の存在は鈴香の中でどんどん大きくなった。
決定的だったのは、ある日鈴香が2人に質問をしたときだ。
「あのさ、私はヤクザの娘なんだけど?分かってるの?」
あまりに当たり前に接してくれる2人に、鈴香はついこう言ったのだ。
これに対して瀬里奈と由紀は、『だから?』と、ユニゾンで本当に不思議そうに答えた。
この時、鈴香は思う。
自分にはたくさんの友達は必要ない。この2人…本当の『友達』の瀬里奈と由紀がいればいい、と。
そして三人の縁は切れることなく、現在に至る。

(姉さん、いるかな…)
ある晴れた日。片山鈴香は姉の仕事の事務所を訪れていた。
姉の片山泉は貿易関係の仕事についているらしくーー詳しくは鈴香も知らないがーーその事務所が家から少し離れた都市部に構えているのだ。
鈴香は父、真之助からの伝言を伝えにきたのだ。
電話一本で済ませればいいのに、大事な用事では直接伝えないと気がすまないらしい。
(だったら自分で行けばいいのに)
グチグチとそんな事を思いつつ、事務所へと入る。
中には泉の靴と、男物の靴が一足あった。
(客か?)
廊下を進み、ソファーや机のある部屋へと入る。
仕事関係の客ならここで話しをしているはずだが、いない。
右側にある寝室に目を向ける。
ドアにそっと近づき耳をそばだてると、
「…ん、ぃ…ぁ…」
ベッドのギシギシ揺れる音と、姉の喘ぎ声。
全てを察し、後は慣れたものだ。事が終わるまでソファーに座って待つことにした。
それから10分ほど経って、男が出てきた。鈴香も知らない男だった。どことなく地味な感じだ。
部屋から出てきて鈴香の姿を確認すると、男はビクッと体を震わせて、挨拶を交わしもせずに逃げるように出ていった。
バタンとドアの閉まる音がした後、鈴香は溜め息を吐きながら泉のいる部屋へ向かった。
寝室には何とも淫らな匂いが残っていた。
その発生源のベッドには、乱れたシーツを全裸の身体に巻き付けて、ニコニコとこちらを見てくる泉の姿があった。
シーツの上からでもわかる抜群のプロポーションに、情交の汗が張りつき頬をほんのり染める姿は、同姓の、妹である鈴香をもドキリとさせる。
「いらっしゃい鈴香♪どうしたの、こんな所に来るなんて」
「ちょっとお父さんから伝言を預かって…それより姉さん、さっきの男は?彼氏?」
鈴香の言葉に泉は笑顔で答える。
「やだぁ、違うわよ。さっきの人は私の仕事の知り合いでね、告白してくれたんだけどその姿が可愛がったから、つき合えないけど一回だけエッチをしてあげるって約束してたの」
「…またか…」
泉の言葉に鈴香はこめかみを押さえ溜め息を吐く。
片山泉は、未だに処女を守る鈴香と違って多少…いやかなり性に奔放な所がある。
気に入った男を見つけたら、その男が彼女持ちであれ妻子持ちであれ関係なく身体を許すのだ。
何せ彼女の初体験は15才のときだったのだが、相手は30代後半の一児の父である。
更に、泉は今まで抱かれてきた男とは一度きりで終わってしまうのだ。
泉曰わく、「何か違うのよねぇ」らしい。何が違うのかは鈴香にはさっぱり理解できなかったが。
そんな訳で、泉は性体験に関してはかなり豊富であっても、彼氏いない歴=年齢という不思議な女性だった。
しかし、鈴香も知らないことだが、そんな泉にもたった1人同じ男に何度か抱かれている。
その唯一の例外が、泉のお気に入りの男性連続ナンバー1を獲得し続ける、進藤由紀である。
ある日に由紀は泉と2人きりになり、そのまま関係を持ってしまったのだが、それはまた別の話。
「姉さん…あんまりこんな事を言うのもあれだけど、こういう事はもう少し控えたら?」
「え〜。だってエッチ、気持ちいいよ?鈴香もしてみなよぉ」
「…あいにく相手がいないんでね」
「またまたぁ♪いるじゃない。由紀ちゃんっていうとびっきりの相手が」
「なっ…!」
泉の言葉で、鈴香の顔に朱色が混じる。
鈴香が由紀にベタ惚れなのは、泉も両親も知っている。
鈴香自身が由紀に対する想いに気づいていないのだ。
いや気づいていないというより、気づかないようにしていると言った方が正しい。
しかし、泉も鈴香の気持ちを知っていながらその想い人とあっさり関係を持つのだから、ある意味大人物である。


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