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四人の女
【熟女/人妻 官能小説】

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四人の女-46

 頼子は北川頼子が旧姓で、岡山市で開業をしている内科医の長女で長子であったが、父親が結婚前に関係していた看護師の娘であった。妊娠が分かって父の母親頼子の祖母が、多額の金を渡して縁を切らせた。

 頼子が二歳の時母親は再婚をするので頼子を北川家に引き取らせて東の方へ去っていった。父親が今の母親と結婚をする直前のことで、多少のもめ事があったが、結婚をして、二人の息子を生んだ。

 頼子は祖母から、女中のように扱われながら高校を卒業をして岡山大学医学部に合格した。腹違いの弟二人は出来が悪かったが私立の医学部を出て何とか父の跡を継ぐことが出来た。

 頼子の生まれは隠されて鳥取の中部家に嫁いできた。主人と二人で医院を経営していたが、頼子の評判が良かった。夫が看護師と関係していることは結婚当初から頼子は分かっていた。子供が出来れば変わるだろうと期待していたが子供が出来ないまま、看護師に男子が産まれた。そのころに頼子が北川家の養子であることが分かって、離婚になった。

「それは大変な苦労でしたね、そんなには見えなかったけれど」

「みんなが隠していましたし、私もあまり喋らない方なので」

「それで又何処か病院に?」

「まだ考えては居ません」


「マネージャの湯浅貞治さん。頼子さんです、一日体験させてと言う希望ですので、奈々子さんを呼んでください」

「頼子さんと大体年齢が近い人だから、一緒に接客をしてみて、どんな事をするのか、見てくださいね」

「奈々子さん、お早う、昨日は指名が多くて大変でしたね。此方、頼子さん、体験希望の方です。宜しくお願いしますね」

「奈々子です、おきれいな方ですね。ママさん、期待できますは」

「頼子です、よろしくお願いいたします」

「奈々子さんよろしくね」

「控え室に行きましょう。来ている者達に紹介いたします」

「こんな恰好で宜しいのですか」

「結構ですよ、なるべく身体を締めない軽い方が良いんです。お客さんが触りたい気分に誘うように」

「触ってきますの?」

「キャバクラの第一の営業方針ですから」

「セックスですね。なんかわくわくします」

「指名が多くなりますと、わくわく所かウンザリしてきます」

「勿体ない・・・・・」

「そうですね」

 控え室には五十人ほどのホステスが準備をしていて賑やかであった。頼子を紹介すると、みんながホーっと驚きの声を上げて、

「こんなに綺麗な人がうちに?」

「お客さん総取りされてしまう」

 と、一騒ぎをすると時間になって、次々と呼び出されて店内に向かった。

 奈々子が呼ばれて頼子と共に指名客を迎えに行く。

「中下さん、いつもありがとうございます。頼子さん、新人ですので私が指導係、両手に花で好いでしょう。ボーイさん何番ですか」

「七十七です」

「では此方へ」



「両手に花よ、枯れかけているけれどね」

 中下というお客は、二十七、八ぐらいかなと頼子は見ていた。

「中下さん、暫く見えなかってはね」

 三人はテーブルにある葡萄酒で乾杯をして奈々子は中下の腿に手を置いて言う。よく見ていると必ず客の何処かに手で触っている。こうして客の気持ちを昂揚させていくのだな、頼子は見ていた。

「今日はどうするの一セットで帰ってしまうの?」

「セットを伸ばしたらいいことでもありますの」

「それはお楽しみよ・・・・・・・」

「それなら一時間延ばそうかな」

「ここを満足させてあげるよ、ありがとう」

 股間に触った。頼子はコレがこのキャバクラの売りなんだと思った。久美さんはこの人達の中心なんだ。久美さんの男はどんな人物なのだろう。と想像してみる。

 ボーイが来て奈々子に「一寸」と呼び出した。

「御免ね、」

 と離れて、ボーイと話しているが、店内の騒音で聞こえない、話が終わるとボーイが頼子の方を向いて、

「頼子さん、ちょっと」

「何か」

 頼子が立ち上がると数席の客席が見える、どの席も女の子が客の股間を触っている、中にはファスナーを下ろして中に指を入れている子もいる。頼子はこうするんだと自信がついた。

「頼子さん、未だ慣れないだろうが、席についてくれる。忙しくてフリーの客がさばけないんだ」

「いいですよ」

「ではこっちへ」

 奥のほうに連れて行かれ。


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