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四人の女
【熟女/人妻 官能小説】

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四人の女-23

「はい、この辺は綿の産地でした。何軒かの地主が戦後まで、綿の後は畑か水田にしていましたが、農地解放で殆どが小作人の手に渡りました」

「それでも瑠璃さんのお宅は広い畑をお持ちで」

「祖父が畑をしていましたので家の周りは残りました」

「団地にお売りにならなくて」

「何軒か、とうとう売らずに、今でも畑で作物を作っております」

「お話は何でしょう」

「実は、私、それに久美さん、もう一人美成さんという友達がこの家に出入りいたします。三人とも風俗で働いています。夜の男性相手の仕事です。それをご承知願いたいのです」

「そうなんですか、皆さん奇麗な方で」

「それに、男の方と夜を過ごすことも、仕事柄、お断りは出来ません。想像はお付きでしょう」

「分かります」

「もしも子供さんにいろんなことでご迷惑が掛かることを心配しています。ご了承願います」

「今は昔ほど世間が喧しく言うこともないでしょう。もしものことがあれば、子供達で考えますでしょうから、私達は子供に任せましょう。お父さんよろしいですね」

「そうだな、成り行き任せで行きましょう」


「久美さん、了解していただきました」

「瑠璃さん今夜、店はどうするの」

「食事が終わったら出ますよ、遅刻だけれど」

「私はそうは行かないから、この辺で失礼する」


「久美さんは、店を預かる身ですので、この辺で失礼いたしますそうです。又明日お目に掛かりますと言うことでした。申し訳ありませんです」


 月亭の座敷を借りて夕食会は、男三人大東、綿貫、富岡卓治三人と末広康納も加わって賑やかな会席であった。瑠璃はその場からエステに向かった。


 瑠璃が帰宅したのは二時を回っていた。美晴の枕元に

「明日の朝食は私が致します。麗子」

 と、メモが置いてあった。


 久美は、アフターがあって、帰宅しなかった。翌日、

「昨夜はアフターがあって、朝帰り」

「そんなに大事なお客さん?」

「前に話したでしょう、店で第一号のお客さん」

「何処かの会長さんだって、もうお歳でしょう、したの?」

「瑠璃さん、エッチね、二回」

「すごいね、避妊は大丈夫ね」



 麗子の作った朝食は中々なもので、

「麗子さん、その歳で立派な料理をされますね」

「両親が、いつも留守でして小学校の六年頃から一家の料理をさせられましたから」

「この子の両親は奈良県の天川という奥地の医者でしたが、亡くなりまして、父親の跡を継ぐ、と医大に入学いたしました」

「ですから食事のことはご心配なく」

 奇妙な集まりだな、和夫の両親は思ったが、かえって安心したようである。


「夕食は街へ出まして、富岡卓治、昨夜来ていました、あの子の勤めます宝持不動産の経営いたしますホテルに用意いたしました。入学の前祝いです」


 市内一流ホテルを宝持不動産は経営している。一同が到着すると卓治が迎えに出ていて 、

「瑠璃さん。、社長夫妻も同席するんだって」

「なんで?」

「退屈なんだろう、賑やかなことが好きだから」

 一同が席に着くと、瑠璃は、

「私の働く店のオーナ夫妻、綿谷源蔵、 綿谷房江、でございます。参加したいと申しますので、お見知りおき下さいませ」

「綿谷源蔵です。私の経営するホテルでのお祝い事と瑠璃から聞きまして、不躾ながら参加させて貰いました。妻の房江です。そして甥の富岡卓治です」

 卓治さんは、社長の甥、席に居た久美が驚いて卓治を見る。卓治が親指を丸めて久美に見せてにっこり笑う。

「くそ、しっかり苛めてやる」

 二本の指を立てて、覚えていなさいと合図をする。


「今夜は私の部屋で待っていること。約束よ」

 卓治の携帯が鳴って、卓治はメールを読む、久美からだ。伯父に紹介をしなければな、どう言うか伯父は、不安である。


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