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四人の女
【熟女/人妻 官能小説】

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四人の女-15

 事務所のドアーを開けると久美は湯浅に言う、周りにママの田代早苗、黒服 真鍋喜充、チーママ 長島百合
がテーブルを挟んで左右に、奥の中央に、時々見かけるが話をしたことがない店のオーナー出井俊児とよく似た顔の年配者が座っている、全員が入ってきた久美を見つめる。

「久美さん、そこに座ってください、出井さんは知っているね、ここのオーナー、そして隣は初めてですね、親会社の出井興産社長の有樹さん、オーナーのお父上、因幡久美さんです」

「因幡久美です、初めてお目に掛かります。二年前からお世話になっています」

「出井有樹です。久美さんはナンバーワンだけあって奇麗な方だ・・・・・・俊児話を」

「実は久美さん、二月いっぱいでママの早苗さんが退職されますので、その後任を久美さんにお願いしたい。これはここにいるみんなの相談した結果です」

「私がですか?・・・・・百合さんがいらっしゃいますのに」

「久美さん、私は貴女ほど度胸がない。とてもこの大所帯の面倒は見きれません。久美さんお願いします」

 久美がどう返事をして良いかと考えていると、有樹が、

「久美さんのことは、この業界では名が通っているのですよ。鮫島の所に単身で乗り込んだそうですね」

「あっ、アレは・・・・・」

 今年の七月店に来た三人ほどの若い客がホステスの態度が悪いと言いがかりをつけて騒ぎ出したのを、久美が出て行って、殴りかかってくるのを投げ飛ばしたことを言っている。

「申し訳ありません、あんなことをしまして、お客商売だというのに」

「久美さんは、柔道をやるんだね」

「小学校に上がる前から、父に連れられて道場に」

「強いはずだよ、背丈もあるし、事務所に乗り込んだんだって」

「あれから、若い人が来まして一緒に事務所に、社長とか言う人に会いまして」

「囲碁をしたんだって、その方も強いそうだね」

「お恥ずかしいことで」

「だから決まりだね、ここのママは」

「お願いします。僕はここに掛かりっ切りという訳にはいかないので」

 

 ということで、キャバクラ ホットプレートのママになった久美は少しづつ店の雰囲気を変えていった。

 客席を大きく替えて中央奥にステージを置きピアノを置いて、ピアノ演奏を開けるようにした。まず、ピアニストを採用して生演奏のカラオケを楽しめるようにしたい。ミュージックグループを呼んで演奏会も開いたい。

 店の営業時間内でもホステスを連れ出すことが出来るようにシステムを変えた。時間は90分、それなりの金額は客が払う。

 玄人素人にかかわらずミュウジックグループの出演が出来るようにしたので、結構出演希望者が多く、出演するグループによって来客の数が左右される。出演料は来客の人数で支払った。素人は別として、まだ芽が出ないプロ希望のグループを抱えるプロダクションは実戦経験の場として希望が多く寄せられた。


 久美がクラブのママを引き受けて、客席の改造を終えた頃、久美が出勤すると店の前で店を見つめている女の子を見た。

「何しているの、ここで働きたいの」

「はい、店の方ですか」

「そうだけれど」

「あの日給はいただけるのですか、一万以上」

「基本給はないのよ、指名客が多いほど沢山貰えるの」

「指名客とは?」

「中に入りなさい、説明するから」


「お名前とご出身地は」

「奈良の天川から来ました松原麗子  十八才です」

「学生さん?」

「四月から医大に行きます」

「医大の学生さんに、知り合いの女の子も今年から、同級生ね、それでどうしてうちで働きたいの?」

 松原麗子の父親は奈良県天川村の開業医で、このS医大の卒業生である。母も看護師で、代々母の家が天川村で開業医師であった。父は、そんな僻地医療を希望して天川に来て、入り婿となって松原家を継いだ。

 評判の良い医師であったが、インフルエンザ対策の為に治療に専念していたが、妻と共に感染して急逝した。
 すでに、推薦入学でS医大が決まっていた麗子は、財産を整理して入学金を納めて、さてこれから六年間の授業料やその他を計算すると、アルバイトをしなくてはやっていけないと、高収入を当てに風俗界で働こうと決心した。

「そうなんですか、でも、ホステスという仕事は大変だから事務で働いてくださる。住むところは決めたの」

「事務では給料は安いんでしょう。住むところはまだ決めてません」

「それでは私の家で一緒に暮らしましょう。医大は近くだから、衣食住付きでね。わたし、因幡久美、ここのママ、新人のね」

「ママさんですか、綺麗な人だと思った」

「麗子さんも、奇麗だよ。お店に出て貰いたいが、。辛抱してね。湯浅さん、真鍋君と長島さんを呼んで」


「松原麗子さん、四月から医大の学生さん。マネージャの湯浅さん、チーママの長島さん、黒服の真鍋君。事務のアルバイトとして来て貰うことにしたから、宜しく指導してあげてください」

「松原麗子です、宜しくお願いいたします」

「麗子さん、店の中を見てみますか、お客さんが入るとゆっくり見て回れないから」

「広いんですね、コレが一杯になりますのお客さんで」

「おかげさんで、毎日賑わっています」


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