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私が結婚しない理由(わけ)
【理想の恋愛 恋愛小説】

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私が結婚しない理由(わけ)-8

今なら、こんな小さな駅は無人で、IC改札,スイカかパスモでGo〜。当時は切符を買うのも券売機すらなく窓口販売。切符は硬紙で検札のハサミを入れる音が心地よかった。

朝靄の中、制服姿の加奈子が駅に来た。
「あれ、加奈ちゃん、今日は早いね。」
「渡井さん、おはよー、今日、合唱部の朝練あるの、だから早く行く。」
「あっ、渡井さん、これ、朝のお弁当〜」
「ありがとういつも、今日も、加奈子ちゃんのお手製かな?」
「あっ、ちょっとそれは...。今日はおかあちゃんよ、昨日、勉強遅くまでしてて...。ゴメンなさい。でも、運んで来るとき、愛情一杯注ぎましたぁ。」
彼女は両手で弁当を渡す。渡井も両手で受け取り軽く会釈した。
「あっ、渡井さん、定期券〜はーい。」
加奈子は学生鞄から定期を出し、渡井に見せた。
「わざわざ出さなくていいよ。」
「だってこの前、渡井さん定期見せてとか言わないから私、そのままで鞄の中にあると思っていたら、そしたら家に忘れてて、泉津駅に着いてからどうしようて慌てたよー(笑)」


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