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私が結婚しない理由(わけ)
【理想の恋愛 恋愛小説】

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私が結婚しない理由(わけ)-7

「お弁当といい、山口さんといい、なかなか強者ね。あーん残念、三日ぶりのお夕飯一緒なのに〜、まあ、またのお楽しみ。それじゃ、渡井接祖駅長様〜お仕事、頑張って下さ〜い。」
私の前で彼女は、敬礼ポーズをした。
「まだ駅長じゃないよ〜、」
私は彼女の頭を軽くなでた。
「ここ駅員さんいつも一人なんだし、渡井さんは格好いい私の大好きな駅長さんなの〜」
彼女は笑いながら、手を振り改札を出た。
私も、にっこり手を降った...。

3

朝霧が濃い日だった。でも空気はしっとりし気持ちが良い。静かな接祖駅の朝、渡井は改札をあけ、ホームに旗を持ち、一番列車を待つ。
5:50分 接祖駅出発、泉津駅行き一番列車。
朝は通学客もいるため、約30分に一本。日中は一時間に一本。昼間は駅務が暇になる。
日中駅務を一通り済ますと、彼のお楽しみタイムが始まる。スケッチブックに絵を描く、読書、鳥のさえずりを聞きながら、ホームをぶらぶら。
餌付けした、野生のタヌキに弁当のおかずを少しあげたり...。もちろん、客が来たらすぐ対応したが、大都会の駅員に比べたら、暇すぎだ。(笑)確かに、新人駅員でも一人でできる。


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