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不貞の代償
【寝とり/寝取られ 官能小説】

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略取3-2

 あれから岩井から何の連絡もない。だがそれでいい。出世のため、憎い田倉を蹴落とすため、未成年の少女を人身御供にしたのだ。岩井の心境はどんなだったのだろう。最後に見た驚愕の表情を思いだす。きっと不安と恐怖におののいたはずだ。その恐怖を岩井は……。
 それを思うたび、胸が痛む。恵と接した数日間、彼女の人となりを知った。本当に利発な少女だった。下村沙也加の少女時代を見たような気がした。
 何度くじけそうになったか。心を鬼にして計画通り事を進めた。後悔と畏れに苛まれ、仕事に没頭する以外になかった。今、岩井は恵をどのように扱っているのだろう。それを思うと気が変になりそうだ。もうこの件から解放されたい。
 会社での唯一の楽しみは抱きたい女ナンバーワンの沙也加の後ろ姿を盗み見ることだ。高い位置にあるヒップのうごめきに目をこらして観察して、夜は日中ため込んだ欲望を例のダッチワイフに放出する。
 あのぴっちりしたスカートをまくり上げる。その上から肉丘に顔を押しあてて匂いを。捲り上げてパンティの上からも匂いを。パンティを剥ぎ取り、尻を思い切り開くと、そこにある。どこもかしこもたっぷり匂いをかいでから、舌をねじ込んで舐めまくる。そう、どの穴もターゲット。そのあと指だ。人差し指と中指もしくは中指と薬指でもいい。いやいや他の指でもOK。下村沙也加の穴という穴をぐりぐりしたい。仕上げはチンポをズブリ。ああ、何度でも射精できる! 空気しか出なくなっても抜かない。キスができればもう死んでもいい。
 ――ああ、俺は変態だ。
 そんなことを夢想していると超リアルダッチワイフが恋しくなった。沙也加もいないし、今日はもう帰ろう。まさかこのまま来ないなんてことはないだろうな。悲しすぎるではないか。
「不可能と考えられていた保全地区の許可の件ですが……」
 休む前、沙也加から質問された。前にも聞かれたが、判で押したような答えを繰り返した。勘のいい女性だ、顔や態度から何かを察したのだろうか。さすがに真相までは分かるとは思えないが。
 家の郵便受けに大型の封書が届いていた。差出人の名がない。
 部屋に入るとケータイに電話があった。液晶画面を見ると何と岩井からだった。封書を放り投げて慌てて出る。
「沼田でございます」
「会社ですかな」
「いいえ、たった今家に帰りました」
「ほう、今日はお早い」
「え、ええ、あの、何か」
 ぞっとした。毎日遅くまで仕事をしていたことを知っているのだ。
「沼田さんには大変お世話になったので、おもしろいものを送っておきました。お気に召すとよいのだが」
「もしかしたら、封書のことでしょうか」
「うん、そうそう」
 岩井の笑う顔が目に浮かぶ。
「お電話はそのことで」
「第一功労の沼田さんにお礼をしたいと思ってのう。宴席を設けたいのです、来週あたり」
 何が第一功労だ。二度と会いたくないが「ありがとうございます」といっていた。
「では追って連絡を」
 通話を切りそうだったので、思い切って「あ、あの、例の、あの娘は……」とうとう口にした。少し間があった。
「うん、とてもいい。口直しに」
 く、口直しだと。ロリコンジジイのくそったれが。何人女を囲っているのだ。意に反し、下半身はずくずくしていた。


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