投稿小説が全て無料で読める書けるPiPi's World

爛れる月面
【寝とり/寝取られ 官能小説】

爛れる月面の最初へ 爛れる月面 38 爛れる月面 40 爛れる月面の最後へ

2.湿りの海-8

「バカ言うな。そこまでなわけないだろ」
 これだけ陵辱を続けながら井上は笑った。翻弄される性感の中でその冷笑を聞いた紅美子は、
「か、帰れなくなるっ……」
 濡らしてしまっている下着を履いてまた街に戻る羞恥を思わず口にしてしまった。
「なんだ、そんな心配か」
 井上はもう一度笑って腕を解くと、紅美子を強引に振り返らせた。バランスを崩しそうになってよろめいた紅美子の下腹部に両手を伸ばすと、ストッキングを掴んで爪を立て、一気に左右に引き裂いた。
「うっ……」
 身を裂かれているような呻きを漏らした紅美子を見届けると、井上は正面からショーツの上端から手を中に差し込んでくる。濡れてしなるヘアをかき分けるように奥に進む手首を抑えたが、指先が直接入口をヌルヌルと擽ってくると膝が折れそうになり、井上が支えていなければ崩れ落ちてしまうところだった。
「んあぁっ!」
 大きな声を上げて背を反らせた。また中指がトイレの中でとは及びもつかないほどにドロドロになった中へ一気に差し入れられ、曲げられてきた。昼間に陰湿に攻められたGスポットは、再び弄ばれることを半日も待望していて、やっとそれが果たされると紅美子の襞は一気に収縮して井上の中指を吸い上げてしまう。
「うあっ……、ああっ……」
 泣き声にも聞こえる喘ぎを上げる紅美子の手には井上の手首を押しとどめる力はなく、
「そら、しっかり立てよ」
 井上に引かれるままに両肩へしがみつかされた。悪虐な指使いで紅美子の内部の襞を擦ってくる指に腰を弾ね動かしながら、確かに井上の肩に掴まっていなければ立っていられなかった。
(くる……)
 女子トイレの中では寸前で投げ捨てられた時と同じ感覚が全身を渦巻いてきた。
「ほら、今回はイカせてやる」
 井上が大きな水撥ねを立てて紅美子を追い込んできた。肩に両手を置いたまま、俯いて髪を振り乱してかぶりを振っていた紅美子は、いよいよ絶望的な淵に立たされると、
「いや……、いやだっ! あんたなんかで、したくないっ!」
 と涙声で叫んだ。
「……いいや、君はイクんだよ。僕の指でね。……『また』、イクんだ」
 手首だけでなく腕の力まで使って、信じられないような大きな音が下腹部から聞こえてくる。
「いやっ……! ぜったい……」
 すると昨日と同じように髪を掴まれて引っ張られて上を向かされた。
「ほら、見ててやる。君がイクときの顔をな。どんな顔するんだ?」
「ああっ……、いやだ……、いやぁっ!!」紅美子は顔面に刺すような視線を感じて、目尻から涙を流して叫んだ。「こんなので、イキたくないっ……!」
「スゴくいい顔だ。たまらないよ。もっと見せてみろ」
 指が紅美子の内部を激しくかき回してくる。これまで受けたことがない圧迫に井上を睨むことも忘れて紅美子の意識は遠のき、視界を歪ませていった。
「やだっ……、ああっ……、イキたくない、イキたくないっ……」うわ言のように繰り返していたら、とみに頭へ電極を押し当てられたのかと思った。「……、……っ!! ……っ!!」
 全身が緊縮してビクッ、ビクッと痙攣し、中指を締めて奥に引き込んでしまう。井上の肩に十本の爪を思い切り突き立ててめり込ませていた。逃れがたい絶頂の愉楽が紅美子を包み込んでいく。知ってしまったことが空恐ろしく感じてくるほど、昨日の絶頂とは法悦が雲泥の差だった。髪を離されると脱力してがっくりと肩に額をぶつけて項垂れた紅美子を、井上は背と両膝を持って抱え上げ、ベッドの方へ歩んで放り投げる。絶頂の余韻に痺れている紅美子の体はなすがままに白いシーツの上に跳ねた。
「今日はもっと可愛がってやる」
 ズリ下げられていたフレアデニム、引き裂かれたストッキング、そして飽和するほど蜜を染ませたショーツが、力強くいっぺんに脚から抜き取られていった。
「やっ……」
 下半身を丸裸にされ、長い脚を擦り合わせて閉じ、両手で下腹部を隠した。瞼には天井の煌々とした灯りが映っている。すぐ傍らに添い寝されて、井上の腕を枕に肩を抱き寄せられた。上躯に包まれるように抱かれると、背後から抱きすくめられた時よりも強いムスクの香りの中に閉じ込められる。指先に膝頭をなぞられると擽ったいが脚の内側を細かい羽毛でこすられるかのような掻痒が走り抜けて、膝の間に手を入れられて外側の脚を押し出されると、紅美子は抵抗できず踵を引き離してしまった。
「で、電気、消してよ」
「君の体が見えなくなるじゃないか」井上は脇に抱えた紅美子の顔の至近で声をかける。「君のそのイヤラしい顔もね」
「んんっ……」
 羞恥に下腹部を覆っていた手のひらで顔を覆った。無防備になった下肢で、井上が内側の膝を持つと、自分の腰の上に乗せて開かせてくる。あられもない開脚姿にされても、執拗に顔を覗きこんでくる井上に、晒された秘所よりも強い羞恥に苛まれる。妨げるものが何もない脚の中心へ再び井上の指が触れて、入口の両側を飾るヘアを漏れた雫を塗りこむようになぞって来ると、それだけで紅美子は井上の体に脚を掛けたまま腰を一度前に持ち上げてしまった。絶頂の余韻が引ききっていない入口を指先が突っつき、少しだけ中に埋められ、円弧を描くように広げてくると、
「んー……っ」


爛れる月面の最初へ 爛れる月面 38 爛れる月面 40 爛れる月面の最後へ

名前変換フォーム

変換前の名前変換後の名前