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僕をソノ気にさせる
【教師 官能小説】

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僕をソノ気にさせる-17

「でも……。女の人がいないと、できないよ。だったら、また……」
 優也は机の上にビニール袋を見た。
「まあ、そうだよな。好きな女といつもこれがデキるわけじゃねぇ。相手の合意もないとだしな。……ちなみに相手がOKしてねぇのに力づくでやっちまったら、それは強姦とかレイプっていう犯罪だ。その犯罪を犯す男は、人間のクズだ」
 智樹は隣に座る優也の肩を叩き、酔いながらも真剣な表情で、「死んでもするな。絶対だ」
「……うん」
 優也は智樹の強い言い方にしっかりと頷く。肯諾を確認した智樹は、ふっと表情を和らげ、
「でも、寝てる間に出しちまうっていうのも、実はあまり体に良くない。モンモンとして寝不足になっちまうからな」
「モンモン?」
「ちゃんとコントロールしてやらないと。エロい、出したい、って思ってるのに、我慢するのが一番良くない」
「コントロール? どうやって?」
「これだよ」
 智樹は手で筒を作って、自分の股間の前で動かして見せた。
「自慰?」
「お、おお……。自慰ってお前。まあ、そういうこった。好きな女とデキるって状況になるまではそうするしかない」
「いつするの? どれくらいのペースで?」
「そんなの好きにしろよ。誰も見てなきゃ、いつしてもいいぜ。ま、場所は選べ。ここか、風呂か、トイレにしとけ」
「ここでしたら……、またパンツが」
「ティッシュに出せよ。出るな、と思ったら先を覆ったらいいんだ。……大丈夫、婆ちゃんも、『ちょっとティッシュのゴミが多いわねぇ。洟でもかんでるのかしら』ってなもんだよ、分かんねぇよ」
 俺が婆ちゃんにちゃんと言っておいてやるからな、智樹は祖母のモノマネをしながらそう思った。「別にオナ……自慰の時に何想像したって、それで別に誰にも怒られたりしないから安心しろ。もちろん、口に出さなければだけど」
 優也は決意めいた顔つきで頷いた。
「――というわけだ」
「へぇ……」
 杏奈は智樹に抱かれたあと、そのままその逞しい体に腕枕されるのが好きだった。「優也くんもそういう歳だってことだね」
「だからな、家庭教師に行って、ゴミ箱にティッシュが山盛りあっても、それは無視な」
「わかった」
 智樹は付き合い始めるとすぐ、彼女なんだから敬語はなし、名前も下の名前で呼べ、と言ってきた。杏奈は嬉しくて、すぐさま「わかったよ、智樹」と言って智樹を失笑させた。
「にしても、男の子は、隠すわ見て見ぬフリするわで大変なんだね。初潮はおおっぴらにお祝いとかするじゃん?」
「杏奈はどうだったんだ?」
「私? 医者の一人娘だよ? 盛大に家族パーティ開かれた」
「それもすげえな。俺は姉ちゃんの時、何で赤飯なのか分かんなかったぜ」
「……ねえ」
 杏奈は智樹の逞しい胸板に乗り上がり、両手を付いて顎を乗せて顔を覗きこんだ。
「智樹もしてるの?」
「何が?」
「自慰」
「……、してねえよ」
「今返事が遅かったなぁ、おいっ」
 杏奈は爪先で智樹の鼻を抓る。
「何だよ? じゃ、杏奈が毎日させてくれるっつーの?」
「毎日してんの?」
「……さすがにこの歳になったら無理だぜ。まあ、優はこれから日課になるんだろうけどな。軽蔑してやんなよ? 男の思春期なんてそんなもんだ」
「わかってる……、って、話逸らすな。してるんでしょ? ちゃんと私でしてる?」
「何? お前、『全て私じゃなきゃダメ』ってタイプ?」
「そう」
 と言ってから、杏奈はすぐに笑顔を見せて、「……嘘。そんなイタい女じゃないし。べつにAVとか普通に観ればいいじゃん? どんなの観てるか、私にバレないようにしてくれればね。男の人のバカな妄想だし、あんなの」
 何だ、それならオンデマンドサイトのくだりを端折る必要はなかったな、と智樹が思っていると、
「ただし」
 と杏奈が釘を刺した。「私以外のリアルな女だったら、殺す」
 笑み顔から一気に睨みを利かされて、智樹は戦いた。
「お、おぉ……。そんなのしねえよ」
「それにしても……」
 杏奈は頭を智樹の肌身へ伏せ、「優也くんがそういうことするなんて想像できないなー……」
「何エロいこと想像しようとしてんだよ」
 智樹が杏奈の頭を撫でた。髪を撫でられると、じんわりと心地良くなる。
「えー、だって、何を……、オカズ? にするんだろうって」
「本ばっか読んでるから、きっと頭の中で壮大なストーリーが展開されると思うぜ?」
 ありえる、と思って杏奈はふき出し、
「主人公、私だったらどうしよー」
 と言った。
「普通、嫌がらねぇ? オカズにされるなんか」
「うん。誰かにそんな風にされたって知ったらマジで引く。……でも、優也くんは特別だな、あの子ならアリかも。きっと優也くんなら、文学的で、芸術的なオカズにしてくれると思うんだ」


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