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音楽
【純愛 恋愛小説】

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音楽―後編―-4

由香へ

きみがこの手紙を読む頃には僕はきっとこの世にはいません。

だからこれは天国からの手紙ということになるのかな?

天国では時間というものが無いから分からないけど、そちらでは僕が死んでからどれくらい経ってますか?

きみはまだ、泣いてくれていますか?
それとも、いい思い出だったと笑ってくれてますか?

由香。僕は、きみに笑っていてほしい。

僕はきみの笑顔が本当に好きだった。

由香、誰かを好きになる事を恐れないで。

きみの僕への気持ちは僕が持って逝くから、きみは欠片だけでいい。

僕のこと思い出すのは時々でいいんだ、だからきみの時間を進めてほしい。

自分の時間を大切に生きてほしい。

僕はずっと傍にいる。

きみの横を吹き抜ける風になる。

きみを濡らす雨になる。
きみを支える大地になる。
きみを照らす太陽になる。
きみを生かす空気になる。

僕は目に見えない程小さくて、目に見えない程大きい存在になる。

僕の想いはきみを守り続ける。

きみの明日は僕が連れてくるから、生きてほしい。

きみの幸せは僕が守る。

由香。天国から見ても、やっぱりきみはきれいだった。

由香、きみの歌声は天国まで響くよ。

透き通るような歌声、とてもきれいだ。

きみの歌声を風にのせて僕は運ぼう。

由香、僕はきみを信じている。

きみの可能性を信じている。

僕はきみに出会えてよかった。

由香。僕の生きた意味はきみと出会い、きみに恋をすることだった。

本望だ。

大好きだよ、由香。

きみは僕の全てだった。

由香。
僕は幸せだった。

斎藤 隼人


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