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THE 変人
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とんだ大物-2

 海面に仰向けでゆらゆらと浮遊しているドザエモンは若い女性だった。
 「か、髪がゆらゆらして貞子みてーじゃねぇかよぉ…。怖えぇよお…。」
顔も白く白のワンピースが余計に恐怖を感じさせる。しかし下着はピンクだというところはしっかりとチェックしていた。
 「なんて日だ!一体何て日だ!」
上体を反らせながら叫んでみる。まだ丸太の方がましだった。まさか水死体を釣り上げてしまうとは予想だにしていなかった。
 「くっそ、携帯は車ん中だしな…。糸を切るか??い、いや一応警察呼んで回収してもらわないといけないからな。それにこのまま見ぬふりしたら絶対呪われるよな…。」
もしこのまま糸を切り見捨てたら、次に釣りに来たときに海の中からこの水死体が出てきて海に引きずり込まれてしまうかも知れない、もしかしたら呪われて便所の中から出てくるかも知れない。そう考えると海斗は糸を切れなかった。
 「し、しょうがねぇ。このまま砂浜まで引っ張って行くか。」
堤防の麓は砂浜になっている。そこまで引っ張って行く事にした。しかし麓まで普通に歩いて30分はかかる。なぜそんなとこまで釣りに行くかというと、堤防の先端が遠ければ遠い程に水深が深くたくさんの種類や大物が釣れるからだ。それににわか釣り師はそんな思いもしてまでここにはこない。いいポイントというのは楽に辿り着ける場所にはないものだ。だからいいポイントの割には人が少なく海斗にとっては最高の釣り場なのである。普通に歩いて30分。水死体を引っ張って歩けば1時間はかかるだろう。それでも水死体を見てるうちに段々情が沸いてきて見捨てる気にはならなくなった。
 荷物をまとめ竿で水死体を引っ張りながら歩く海斗。
 「こんな若くしてどうしてこんな目にあっちまったんだろうなぁ…。」
段々と不憫に思えて来た。
 「まぁこれも何かの縁だ。しっかりと親御さんの元に返してやるからな。だから俺を呪わないでくれよ?」
最終的にはそこだった。いきなり夜に出てこられても困るし怖い。海斗は水死体に話しかけながら引っ張って歩く。


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