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処女寺
【複数プレイ 官能小説】

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処女寺 〔前編〕-1

“ 證 證 證城寺 證城寺の庭は つ つ 月夜だ みんな出て 来い来い来い 

  おいらの友達ぁ ぽんぽこ ぽんの ぽん ”

この有名な童謡「證城寺の狸囃子」は、作詞:野口雨情、作曲:中山晋平という両巨頭が千葉県木更津市の證誠寺に伝わる「狸囃子伝説」に想を得たもので、大正14年に発表された。

 ところが、證城寺の裏手に、ひっそりと建つ「処女寺」のことは、その道の通以外あまり知られてはいない。證城寺の狸囃子の替え歌として「しょ しょ 処女寺……」と歌われることはあっても、ほとんどの者は処女寺の存在を認識してはいない。情報溢れる平成の今であっても……。

「和尚様。……玉泉和尚様。……起きてください。…………お・しょ・う・さ・まっ!!」

「…………う〜〜ん。……なんじゃ、珍念。……小坊主に有りがちな名前の珍念」

「わたくしの名前のことはどうでもいいです。お客様です。また、処女捧呈の娘が参りました。普段は滅多に来客などないのに、一昨日、そして今日と珍しいことです」

「また来おったか……。わしぁおととい、処女を女にしてやり、昨夜はその破瓜を済ませた娘に、今度は女の喜びを教えてやった。二日続けての交情で疲れ気味なんじゃ。それなのにまた新たな客とは、面倒じゃのう……」

「なにをおっしゃいます。一泊目の痛み少ない破瓜、二泊目の素晴らしき交情。これを経た客人は、やがて良き伴侶と巡り会った折、子作りへの意欲が高まります。ひいては子孫繁栄・国家安泰の……」

「分かった分かった、それ以上申すな。……して、新しい客人は緋菊の間に通したのかな?」

「そこは、和尚様が昨夜、女の喜びを教えてさしあげた女性がお休みになっておられます」

「では……?」

「寺務所わきの、蓮華の間にて、新参の客人はお待ちになっておられます」

「そうか。それでは、顔を洗い、身繕いを正してから参るゆえ、茶菓でも出して待たせておきなさい」

「そういたします」

珍念は慇懃に低頭し、片膝を付いて襖を開け、廊下に出て同じような仕草で襖を閉めた。

 蓮華の間。そこでメイは母親と一緒に住職を待っていた。大学に入学したばかりのメイは、18歳とはいえ、小柄で童顔。はた目には高校生に見えた。母親はしっとりとした雰囲気の美人で、メイはその血を受け継ぎ、整った顔立ちに若さゆえの愛らしさを湛えていた。

「母さん。……あたし、やっぱり恐いよ」

「ここまで来て何を言うの。めでたく大学に受かったんだから、この際、さらにめでたく処女を卒業し、真の女性になるの。……妙な男に手荒く操(みさお)を奪われるより、この寺の和尚様に、優しく「女」にしていただくほうが、よっぽどいいんだから。私も、この寺の先代の和尚様に貞操を捧げたのよ。何も恐いことはなかったわ」

「……い、痛くなかった?」

「痛みなんか、予防注射のあの針のチクリ……。それくらいでしかなかったわよ。それよりも……」母親の瞳が、わずかに細められた。「それよりも、破瓜の次の夜が忘れられないわ。処女を卒業した翌日だというのに、女の喜びを、すでに味わうことが出来たのよ」

母親の口から「女の喜び」という言葉。メイは気恥ずかしかった。母が急に一人の女として瞳に映った。

「だからメイちゃん。何も怖がらなくていいのよ」

「でも…………」

そこへ、襖が開いて、黄土色の袈裟を身につけた住職が入ってきた。白衣・腰衣の珍念も一緒である。いや、もう一人、小坊主が付き添っていた。

「お待たせいたしました」

住職が厳かに言って座布団に腰を下ろし、両脇に小坊主たちが座った。

「わしは、この寺の住持、玉泉と申す。これなるは珍念と萬念」

紹介されて小坊主たちは剃り跡青々たる頭を下げた。母親が答礼し、控えめな声で言った。

「阿久弥生と申します。これは、娘の皐月(メイ)でございます」

玉泉が頷いた。

「阿久弥生どのに、阿久メイどの……。ようこそ、この処女寺へ参られた」

あくまでも慇懃な態度の玉泉だったが、隣に座る萬念が顔を伏せて笑いをこらえていた。

(阿久メイだって……。アクメだよ、絶頂だよ……)

玉泉はそんな萬念を横目で睨んでいたが、咳払いをひとつすると、この寺の由来、信奉すること、そして副業などを滔々と述べた。要は、仏事を執り行う他に、苦痛少なく処女を女にしてさしあげるということだった。

「口外しないでもらいたいのだが、じつは……」玉泉は声を潜めた。「この寺には政府より運営面で特別な処遇を与えてもらっておる。性の喜びを知った女性が増え、結婚した暁に夫と子作りに励めば、少子化対策になるからの……。また、男を知っておると、万が一強姦の憂き目に遭っても、心の傷が少しは軽いからの……。まあ、女を犯すなどという不埒な男どもを、警察が何とかするのが先ではあるが……」


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